田んぼでリラックス オオヒシクイ(準絶滅危惧種)

野鳥の世界 オオヒシクイ

体がでっぷりと大きく、どこかほのぼのとした雰囲気のある、オオヒシクイという鳥さんがいます。ガンの仲間の野鳥で、冬季に本州で観察することができるようですが、飛来地は局地的で、出会う機会はあまりありません。

今回は、このオオヒシクイのお話です。

野鳥の中には、狩猟鳥に指定されたり、生息地の環境を破壊されたりと、絶滅の危機に追いやられる鳥さんたちが少なくありません。オオヒシクイも、そんな野鳥たちと同じく、悲しい歴史を持っており、現在では、環境省のレッドリストで準絶滅危惧種に指定され、国の天然記念物になるほど、希少な鳥さんとなってしまいました。

そんなオオヒシクイが、関東で唯一飛来する場所があるということで、行ってみることに。さて、オオヒシクイ達に出会えるでしょうか?

そこは、茨城県の霞ヶ浦付近にある稲波干拓地という場所で、オオヒシクイの越冬地になっているそうです。現地に到着してみると、一面の田んぼが広がっていました。運がよければ、この田んぼのどこかに、オオヒシクイたちがいるはず。

茨城県1
2014年11月 茨城県 稲波干拓地 一面の田んぼ

オオヒシクイは大変警戒心が強いそうなので、驚かさないよう、川沿いの堤防から田んぼを眺めて探すことにしました。約20分ほど堤防の上を歩いてみたのですが、草がボウボウに伸びており、前に進めなくなってしまいました・・・。
仕方なく、田んぼ脇の道路に下りて、道沿いを歩いて探すことに。

しばらく歩いていくと、「あれじゃない?」と、たーさんが、田んぼの一角を指さしています。確かに、黒っぽい点々が見えています。

オオヒシクイ1
田んぼに黒い点々が

確認してみると・・・オオヒシクイです。この田んぼに、居てくれました!

オオヒシクイ2
オオヒシクイ

オオヒシクイの体長は約80cm、体重は約5kgとかなりのビッグサイズです。ヒシクイと似ていますが、オオヒシクイの方が、くちばしが長いです。

オオヒシクイ3
オオヒシクイは体が大きく、くちばしが長め

オオヒシクイは水草のヒシの実が好物のため、それが名前の由来となっていますが、この田んぼでは、落ち穂を食べていたようです。この地域では、オオヒシクイをとても大切にしており、水田の保全をおこなっているそうです。
立て看板にオオヒシクイについての説明が載っていたので、パシャリ。

オオヒシクイ4
稲波干拓地に飛来するオオヒシクイの説明
写真をクリックすると拡大します。

むやみに人が田んぼに立ち入らないことを知っているせいか、オオヒシクイたちは、羽づくろいをしたり、眠ったりして、のんびりとくつろいでいました。

オオヒシクイ5
くつろいでいる様子のオオヒシクイたち

くちばしの先のオレンジ色が小さくて薄いオオヒシクイを発見。おそらく、オオヒシクイの幼鳥と思われます。この2羽は親子?

オオヒシクイ6
オオヒシクイの親子?(左:幼鳥、右:成鳥)

幼鳥は羽をブルブルさせたり、

オオヒシクイ7
羽をブルブルさせる幼鳥(左)

しゃがみ込んだりしていました。親鳥?が近くにいるので、安心しきっている様子です。

オオヒシクイ8
しゃがみ込む幼鳥(左)

今年生まれの幼鳥も、はるばるシベリア東部から飛来したのですね。本当によく頑張りました!

このオオヒシクイたちの光景は、本当にのどかでした。昔は、多くの場所で、このような光景が広がっていたのでしょうね。今となっては、一部の地域でしか目にすることができないというのは、本当に残念なことです。

観察中は、逃げずに姿を見せてくれてありがとう。無事にこの地で越冬して、生き延びてくださいね、オオヒシクイさんたち!チュ!

<余談>
靴下までびしょ濡れになりながらも、無理に堤防の上を歩き、これ以上進めない、というところで堤防を下りて、田んぼ脇の道路沿いを進み、オオヒシクイを発見した場所で観察していたのですが、「堤防の上から観察してくださいね」と、見回りの方が言われていました。
ということは、最初から、歩きやすい道路を進み、オオヒシクイがいたら堤防に上る、という順番が正しかったようです。
何はともあれ、オオヒシクイを驚かさないよう、観察時は細心の注意が必要ということですね。

<オオヒシクイを脅かすもの>
湖沼・水田・湿地の減少:生息場所がなくなります。繁殖地、越冬地の両方の環境が整っている必要があります。
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プロフィール

あーちゃん

Author:あーちゃん
バードウォッチング(探鳥)を通して、自然保護(環境保護)の重要性を痛感。天然記念物(絶滅危惧種)の野鳥や個性豊かな鳥さんとの出会いを独自の目線で紹介していきます。

埼玉県在住。
家族:たーさん(旦那)、ふーちゃん(鳥)

あーちゃんは、専門家ではありません。したがって、このサイトの記載内容については、正しくない可能性がありますので、あしからず。また、写真の綺麗さを追求し、紹介するサイトではありませんので、ご注意を!

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