フレンドリーな鳥? ツルシギ(絶滅危惧種)

野鳥の世界 ツルシギ

赤くて長い足とくちばしを持つ、ツルシギという鳥さんがいます。シギの仲間の野鳥で、日本では春と秋の渡りの時期に観察することができるようですが、生息域のハス田や干潟の減少により、渡来数が減っているそうです。

今回は、このツルシギのお話です。

夏季にユーラシア大陸の北部や北極圏で繁殖し、冬季にアフリカ大陸中部、地中海沿岸、東南アジアなどで越冬するツルシギ。日本に渡来するツルシギは、秋より春の方が数が多いそうですが、観察できた時期は秋でした。

とある日の午前中、沼地のほとりをツルシギがてくてくと歩いていました。

ツルシギ1
2014年10月 埼玉県 とある沼 ツルシギ

しばらくの間、観察していると、ツルシギはクルっと向きを変えて、こちらへどんどんと近づいてきます。人を恐がる様子はなく、わりとフレンドリーな感じです。

ツルシギ2
近くに寄ってくるツルシギ(冬羽に換羽中)

ツルシギは、赤くて長い足と細くて長いくちばしが目立ちます。このスレンダーな体型がツルを連想させるということで、ツルシギと名付けられたようです。

ツルシギ3
ツルを連想させる?ツルシギ

冬羽のツルシギとアカアシシギ(絶滅危惧種)は、とてもよく似ています。ぱっと見は、見分けがつきませんが、くちばしをよ~く観ることで識別ができます。アカアシシギのくちばしは真っすぐで、上下の基部に赤味があります。一方、ツルシギのくちばしは、長くて先端がほんの少し下へカーブしており、ほぼ下くちばしの基部のみに赤味があります。

ツルシギ4
アカアシシギ(左)、ツルシギ(右)

ツルシギの体長は約32cm、ダイサギと比較すると、とても小さく見えます。

ツルシギ5
ダイサギ(左)、ツルシギ(右)

アオアシシギ、コガモの群れとも一緒にパシャリ。

ツルシギ6
この群れに紛れると、さほど小さくは見えないツルシギ

ツルシギは、浅い水辺で昆虫類・貝類・甲殻類を捕食します。ツルシギがくちばしを水中に入れて、せっせと食べ物を探しています。

ツルシギ7
食べ物を探し中

捕まえたのは・・・エビでした!

ツルシギ8
エビをGet!

ツルシギの中には、まれに日本で越冬する鳥さんもいるようですが、このツルシギは、そろそろ旅立つはず。

ツルシギ9
「いつ出発しようかな?」

この沼でたっぷり食べて栄養を補給し、頑張って越冬地へたどり着いてくださいね。そして、次の年も、また元気な姿を見せてくださいね、ツルシギさん!チュ!

<余談>
環境省発表のレッドリストは約5年ごとに見直されているそうですが、ツルシギは、第4次レッドリスト(2012)で絶滅危惧II類(VU)に指定されてしまいました・・・。
新たにレッドリスト入りする鳥さんが増えると、本当に残念でなりません。

繁殖地、越冬地を行き来するため、日本を経由する渡り鳥たちはたくさんいます。開発などの影響により、食べ物を補給できる場所がどんどん減少してしまうと、ツルシギのように日本への渡来数も減り、絶滅が危惧される種となってしまいます。
今後、さらにレッドリスト入りする鳥さんが増えないよう、願うばかりです。

<ツルシギを脅かすもの>
水田・ハス田・湿地・干潟の減少:生息場所がなくなります。繁殖地、越冬地の両方の環境が整っている必要があります。
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Author:あーちゃん
バードウォッチング(探鳥)を通して、自然保護(環境保護)の重要性を痛感。天然記念物(絶滅危惧種)の野鳥や個性豊かな鳥さんとの出会いを独自の目線で紹介していきます。

埼玉県在住。
家族:たーさん(旦那)、ふーちゃん(鳥)

あーちゃんは、専門家ではありません。したがって、このサイトの記載内容については、正しくない可能性がありますので、あしからず。また、写真の綺麗さを追求し、紹介するサイトではありませんので、ご注意を!

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