ヒナの保護 ムクドリ 第1話

野鳥の世界 ムクドリ

もしも、目の前に、衰弱した野鳥のヒナがいたとしたら・・・。今回は、葛藤の末、ムクドリのヒナを保護した話を4回に分けて紹介していきます。

■1日目

梅雨入りした途端、連日の大雨となり、散策にも行けないので、その日は、大型ショッピングセンターに買い物に行くことにしました。買い物を済ませ、車に荷物を積んでいると、「あーちゃんの後ろに何かいる!」と、たーさんが叫んでいます。見ると、あーちゃんの後ろに、仁王立ちしたムクドリのヒナがいます。

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2014年6月 埼玉県とあるショッピングセンターの駐車場 ムクドリのヒナ

「なんでこんな所に?」と不思議に思い、しばらく様子を観ていると、明らかに動きがおかしいのです。ムクドリのヒナは、ぼぉ~としていて、ほとんど動きません・・・。

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車のタイヤの前で立ち止まるムクドリのヒナ

そして、ムクドリのヒナは、車の下に入り込み、じっとして動かなくなりました。目を閉じているので、相当弱っている様子です。

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車の下に入り込み、動かなくなったムクドリのヒナ

辺りに親鳥はおろか、仲間のムクドリは1羽も見当たりません。昨日のどしゃ降りの大雨で、親鳥とはぐれてしまったようです。そうだとすると、かなり長い時間、何も食べていないはず。悪いことに、その日は肌寒く、最高気温でも17℃ぐらいしかありません。このままだと、体は冷えていく一方です。

ここから、あーちゃんの葛藤が始まります。「あ~、もうこのヒナは時間の問題。駐車場で車にひき殺されるか、衰弱死するか、どちらが早いか・・・。保護すべきか、自然の成り行きに任せるべきか・・・」

しばらく悩んだ末、「人が大勢いる駐車場で、わざわざ、あーちゃんの後ろに立っていたのは、助けて!ということかも」という考えに至りました。
そして、「保護するからには、徹底的にやる。そして、自然界に返す」と決め、ムクドリのヒナを救出することにしました。

動かないムクドリのヒナをたーさんが手で捕まえ、白色のナイロン袋に入れて、あーちゃんの膝の上に置き、急いで自宅に向かいました。13時過ぎに自宅に到着すると、すぐさま、1.温める、2.食べさせる、3.休ませる、を実行しました。

1.温める
とり急ぎ、家にあるものを使用。
設定温度を26℃にして、暖房を入れる。次に、ムクドリのヒナを通気性のよい小さな布製の入れ物に入れて、上から電気ひざ掛けをかけて保温。

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布製の入れ物(後)と電気ひざ掛け(左)を使用

2.食べさせる
代替食として、お湯でふやかしたドッグフードを注射筒に入れて与える。ドッグフードはレオさん用のものがあり、注射筒は、今は亡き、まーさん(犬)の流動食用に使っていたものがあるので、それを使用。
ムクドリのヒナの口の奥に注射筒を入れ、少しずつ、ドッグフードを流し込む。呑みこんだら、また、与えるを数回繰り返す。

※参考:水分補給について
水分は、ふやかしたドッグフードに含まれているので、水は与えない。無理に飲ませるとショック死する場合もあるそうなので注意が必要。もし、水を飲ませたい場合は、くちばしに水滴をつけて飲ませるとよいそう。

3.休ませる
食べさせた後は、1の状態で安静にさせる。

ムクドリのヒナを休ませている間、足りないものを買いに行きました。
ミールワーム(缶詰:生タイプ)、ピンセット、鳥カゴ、九官鳥用の餌、などを購入しました。

最初に食べさせたのが14時頃だったので、次は17時頃、ミールワーム(生タイプ)をピンセットでつまんで、ムクドリのヒナに与えてみました。くちばしにミールワームを近づけると、パクッとくわえ、ミールワームをブンブン振り回しながら食べ始めました。「おお~、いい子だ!これはいける!」
ムクドリのヒナは、ミールワームを10数匹食べ、水の容器を口元に近づけると自力で飲みました。

鳥カゴにムクドリのヒナを移し、カゴの上から電気ひざ掛けをかけ、保温した状態で、再び休ませます。その後、20時、23時に、ミールワームを与え、自力で水を飲ませました。

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ミールワームをピンセットでつまんで、近づけると

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自力で食べた!

1日目に与えた餌の量:ドッグフードを少量、ミールワーム(缶詰:生タイプ)を約30匹

夜間も鳥カゴを保温した状態で、ムクドリのヒナを眠らせることに。あとは、本人の生命力に任せるしかありません。さて、ムクドリのヒナは、無事、翌朝を迎えられる?

「ヒナの保護 ムクドリ 第2話」へ続く

<余談>
当初、上記の内容を記事として公開するつもりはなかったのですが、「今後、他に助けられる命があれば、少しは参考になるかも?」と思い、公開することにしました。

今回のケースは、緊急を要する一時的な野鳥の保護であるため、飼養を目的としたものではありません。保護する期間は長くて1週間程度との判断により、取得に約1カ月かかる飼養許可の申請はしませんでした。
しかし、後で調べてみると、本来は、都道府県の担当部署に連絡を入れるべきだった、ということが分かりました・・・。今後は、要注意です。
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プロフィール

あーちゃん

Author:あーちゃん
バードウォッチング(探鳥)を通して、自然保護(環境保護)の重要性を痛感。天然記念物(絶滅危惧種)の野鳥や個性豊かな鳥さんとの出会いを独自の目線で紹介していきます。

埼玉県在住。
家族:たーさん(旦那)、ふーちゃん(鳥)

あーちゃんは、専門家ではありません。したがって、このサイトの記載内容については、正しくない可能性がありますので、あしからず。また、写真の綺麗さを追求し、紹介するサイトではありませんので、ご注意を!

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