エリート集団の行く手を阻むもの サケ・マス

厳しい生存競争の末に生き残ったサケ・マスのエリート集団ですが、最後の大仕事となる産卵場所の川では、さらなる試練が待ち受けていました。今回は、サケ・マス(シロサケ・カラフトマス)の遡上を観察する機会がありましたので、その紹介です。

北海道のオホーツク沿岸部の川で、人だかりが出来ていたので、たまたま「何事だ?」とサケ・マスたちの遡上に気づきました。その時は夕暮れで、よく見えなかったため、翌朝出直すことに。

翌朝、5時台に現地に到着。すでに駐車場がいっぱいになるぐらい賑わっています。朝の気温は9℃と結構寒いですが、河口には大勢の人がいます。

サケ・マスたちは、川で生まれ、海で育ち、成長すると生まれ故郷の川に、産卵のため戻って来るといわれています(中には迷って、違う川に遡上してしまうサケ・マスもいるそうですが)。
まずは、海から河口へ入り込めるでしょうか?

サケ1
2011年10月 北海道 遠音別川
河口で、待ち構える?人々

橋の上からは、無事に川に入れたサケ・マスたちの姿が見えます。

サケ2
エリート集団のサケ・マスたち

河口エリアは比較的流れが遅いので、ゆっくりと泳いでいます。

サケ3
ここではゆっくり

近くで観るサケ・マスたちは、体が大きく、結構迫力があります。
生まれ故郷の川に辿り着き、一息ついているようなサケ・マスたちの動画です。


生まれ故郷 サケ・マス(動画 16秒)

上流を目指し、進んで行くと、次第に流れが速くなります。

サケ4

この流れでは、踏ん張らないと流されてしまいます。少し泳いでは流される者が続出。
サケ・マスたちが上流を目指し、泳いでいる動画です。


上流を目指して サケ・マス(動画 16秒)

中には途中で力尽きて、息絶える者も。

サケ5
よく頑張りました。

川の脇に細い魚道のようなものを発見。

サケ6
これは魚道?

サケ7
細長い魚道を進んで行くと・・・

魚道の終着点には、建物と何やら貯水池のようなものが。

サケ8
生け簀?

この生け簀のようなものは、行き止まりとなっており、入ったら最後、逃げられなくなっていました。

サケ9
生け簀の先は行き止まり

そして、観察していると、何度も何度もサケ・マスたちがジャンプを繰り返しているではありませんか!本能の赴くままに、さらに先に進もうとしているのですね。中にはジャンプして落ちる際に、鉄筋に体を打ちつける者もいて、何とも痛々しいです。

ジャンプを繰り返すサケ・マスたちの動画です。


行く手を阻むもの サケ・マス(動画 9秒:音声有)

後で調べてみたところ、人工ふ化のための施設のようでした。遠音別川のサケ・マスたちは捕えられる運命にあったようです。彼らの長旅も、ここで終わりを告げます。

夏から秋にかけて、他の多くの川でも、サケ・マスたちの遡上のドラマが繰り広げられています。
こうして、エリート集団のサケ・マスたちは、クマなどの野生動物やワシなどの鳥類、そしてあーちゃんたち人間の腹を満たし、多くの生き物たちの命を支えているのですねぇ。
サケ・マスたちのすごいところは、その死骸までもが、森林・川・湖などの栄養分になっているそうで、そのパワーにただただ驚くばかりです。

美味しいものをいただく時は、自然の恵みに感謝しないといけませんね。

サケ10
自然の恵みに感謝!

今回は、サケ・マスの遡上を目の当たりにし、生存競争の厳しさ、力強さ、そして自然の恩恵は当たり前のものではなく、絶妙なバランスの上に成り立っていると実感しました。ありがとう、サケ・マスたち。チュ!

<余談>
今回の旅では、イクラ丼を食べたのですが、文句なしに美味しかったです。刺身も、焼き魚もサケ(サーモン)が好きですし、普段からサケには大変お世話になっているなぁーとつくづく思います。サケ・マスの命がけの遡上を観て、食べるのをもっと控えた方がいいのか、それとも遠慮なく食べても大丈夫なのか・・・悩むところです。
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コメント

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ちょっと違う考え方もあります。

シロザケもカラフトマスも人工孵化のものがほとんどですから、野鳥の渡りとは野生の在り方ちょっとがちがいますね。遠音別川では、期間を制限して河口海岸でのサケマス釣りが許されておりますので、やはり最大の敵は人間でしょうな...私もあそこでカラフトマスを30尾以上釣ったことがあります。

No title

それから、お鮨のサーモンはドナルドソンという、虹鱒か
アトランティックサーモンと呼ばれるブラウントラウトの降海型でほとんど淡水や沿岸での養殖です。知床で獲れるカラフトマスやシロザケが
お鮨屋さんで生食されることはまずありません。スーパーで売ってる
切り身のトラウトサーモンというインチキなネーミングのサケが前述のドナルドソンなる虹鱒なのです。養殖なんで鰯餌をたくさん食べてるから脂ノリノリでしょう... 


No title

なにはともあれ、最後の寿司は美味しそうですな
寿司がたべたくなりました

markeeさんへ

私も自分なりに色々調べたのですが、ひと昔、日本のサケ・マスは乱獲されすぎてこのままでは絶滅してしまう、ということで、試行錯誤の末、サケ・マスの人工孵化が始まり、今では人工孵化が大部分を占める、ということを知りました。自然に任せる、というだけでは、なかなか難しいのですね。
カラフトマスを30匹以上ですか!すごいですね。全部、召し上がられたのでしょうか。

markeeさんへ

シロザケやカラフトマスは遡上に脂を使いきってしまうので、生食用では使われないそうですね。
シロザケは新巻鮭に使われるそうですが、ちょっと写真がなかったので、お鮨屋さんで撮ったものを使いました。新巻鮭は食したことがないのですが、サケの焼き魚はよく食べます。焼き魚用もやはり養殖ものが多いのでしょうか。

ハラヘッタさんへ

ぜひ北海道のイクラ丼を食べてみてください!本当に美味しいですよ。
プロフィール

あーちゃん

Author:あーちゃん
バードウォッチング(探鳥)を通して、自然保護(環境保護)の重要性を痛感。天然記念物(絶滅危惧種)の野鳥や個性豊かな鳥さんとの出会いを独自の目線で紹介していきます。

埼玉県在住。
家族:たーさん(旦那)、ふーちゃん(鳥)

あーちゃんは、専門家ではありません。したがって、このサイトの記載内容については、正しくない可能性がありますので、あしからず。また、写真の綺麗さを追求し、紹介するサイトではありませんので、ご注意を!

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