ライバルは自分 ヤマセミ

野鳥の世界 ヤマセミ

人を恐れないヤマセミと出会って以来、近くを通る際は、様子を見に行くようにしていました。たまたま、ヤマセミの縄張り意識の強さを見せてくれるという、とても面白い光景を目撃しましたので、今回はその紹介です。

早朝7時30分頃、現地に到着。「ちょっと遅いかな―」と思いつつ、渓流に向かって進んで行くと、大勢のバードウォッチャーの姿が見えてきました。今日は、ヤマセミは姿を現したようです。

「もっと早く来ないとダメよ!朝早くはチョロチョロしていたけど、もういないかもよ!」と、おばさまバードウォッチャーの方に叱咤激励されつつ、ヤマセミがどこにいるかを探してみると、今回は、面白い場所にいました。

ある建物の庭に入り込んで、ぼぉーとしています。その手前には、大勢のバードウォッチャーが並んでおり、ヤマセミとの距離は約10mほどなのですが、ヤマセミは、全く気にしていない様子でした。もちろん、誰もブラインドを使用していません。

ヤマセミは青いカバーの陰にいるので、頭が見えませんが・・・。

ヤマセミ6
2010年10月 奥多摩付近の渓流 ヤマセミ(メス)

その後、ヤマセミは別の場所へ移動し、壁に向かって、奇妙な行動をとり始めました。クチバシを壁にコンコンと当てているのです・・・。

ヤマセミ7
壁を突っつくヤマセミ(メス)

時々、クチバシを開いたりしながら、まるで何かを威嚇しているみたいです。壁を威嚇する必要はないので、これはきっと、窓ガラスに映った自分を侵入者だと思い込み、追い出そうとしているのでは?と思いました。

そういえば、「あのヤマセミは、窓ガラスに突進し、脳震とうを起こして、地面にひっくり返っている」ことがあるそうで、「おバカなのよ~」と、おばさまバードウォッチャーの方が言われていたのを思い出しました。

ヤマセミは、単なるおバカさんだったのではなく、ライバルが縄張り内に侵入とあらば、突撃して撃退すべし!とばかりに、闘争心をメラメラと燃やし、窓ガラスに映った自分に向かって、体当たりを喰らわせていたのでしょう。(野鳥の世界では、縄張りはとっても重要ですからね。)結果、自分が撃沈してしまったのですが・・・。

これは、人工物の近くに縄張りを持ってしまったという不運によって、引き起こされる事件だったのですね。縄張り意識の強い、ヤマセミならではの出来事だと思います。このヤマセミは、人間よりも、縄張り内に侵入したライバル(窓ガラスに映った自分)をより警戒するため、建物付近をウロつくようになり、人が近くにいても、そっちまで気が回らなくなってしまったのでしょうね。

我々人間にしてみると、出会うことがとっても難しいヤマセミの姿をブラインドなしで間近で観察できるなんて夢のような出来事ですが、当のヤマセミにとっては、常にライバル(窓ガラスに映った自分)が頻繁に出没する場所は相当ストレスが溜まることでしょう。

その後、ヤマセミは、向こう岸のお気に入りの枝に止まり、しばらくの間、キョロキョロしていました。

ヤマセミ8
「ライバルは、ここにはいないわよね?」

ヤマセミ9
そこなら、大丈夫だよ!

何かと気苦労の多いことと思いますが、ライバル?に負けずにいつまでも元気でいてくださいね!チュ!

<余談>
窓ガラスに森などが映り込んでいて、ガラスと気づかずに野鳥が衝突してケガをしたり、死亡したりするケースは多いようです。猛禽類のシールなどを窓ガラスに貼っておくと、衝突を避けることができるそうですが、試したことがないので、効果は分かりません。

上記の珍しいヤマセミの場合は、自分の姿が映っている窓ガラスに突進してしまうのですが、この場合の回避方法は、何がベストでしょうか。魚のシールでも貼っておけば、そちらに気をとられて、突進は避けられないでしょうかねー。「空中に魚がいる?何で???」と。逆に「お魚ゲットー!」と意気込んで、窓ガラスを割ってしまうかなー。

ヤマセミの関連記事:
「果てしなき戦い ヤマセミ」はこちら
「人間なんて、へっちゃらさ! ヤマセミ」はこちら

<ヤマセミを脅かすもの>
渓流の減少:生息場所がなくなります。
川遊びをする人:営巣を放棄するケースがあるそうです。
窓ガラス?:ガラスに映った自分の姿を侵入者と勘違いし、激突してしまう。
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コメント

非公開コメント

No title

こんばんは!
貴重な体験ですね!
鳥達にはガラスなんていう概念はありませんよね・・・
なんだか可愛そうな気もしますけど、強く生きてほしいです!!

atekichiさんへ

こんばんは!
人工物に依存して生息する野鳥もいれば、
警戒心の強さから人の近くには寄りつかない鳥さんもいます。
ヤマセミは本来は後者なので、窓ガラスに激突するなんてことは
滅多にないことと思います。
このヤマセミには、たくましく生き抜いてほしいですね!

No title

すごいすごい ヤマセミさんだ!
憧れの鳥です
私個人的にはカワセミよりもシブいヤマセミさんの方が
好みではあります
でもガラスに激突とは痛々しいですね
人造物の事故は 水鳥だったら釣り糸に絡まるとか針を飲んでしまうとか
人間の責任も大きいですよね
そんな話を耳にするたび なんとかならんのかなーと悲しくなります(。-ω-`)

ポンさんへ

ヤマセミは、なかなか迫力のある鳥さんだと思います。
体が大きいので、くちばしも大きいですし。
あの体でガラスに激突すると、衝撃も大きいでしょうね。
大怪我をしなければよいのですが・・・。
水鳥に釣り糸が絡まってしまったりする事故も痛々しいですね。
ビニール袋を餌と間違えて、ヒナに与えてしまい、死亡するケースもあるそうです。
知らないところで、たくさんの犠牲鳥が発生しているようなので
そこら辺にゴミをポイポイ捨てないように、徹底してほしいです!

プロフィール

あーちゃん

Author:あーちゃん
バードウォッチング(探鳥)を通して、自然保護(環境保護)の重要性を痛感。天然記念物(絶滅危惧種)の野鳥や個性豊かな鳥さんとの出会いを独自の目線で紹介していきます。

埼玉県在住。
家族:たーさん(旦那)、ふーちゃん(鳥)

あーちゃんは、専門家ではありません。したがって、このサイトの記載内容については、正しくない可能性がありますので、あしからず。また、写真の綺麗さを追求し、紹介するサイトではありませんので、ご注意を!

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