フレンドリーな鳥? ツルシギ(絶滅危惧種)
■野鳥の世界 ツルシギ
赤くて長い足とくちばしを持つ、ツルシギという鳥さんがいます。シギの仲間の野鳥で、日本では春と秋の渡りの時期に観察することができるようですが、生息域のハス田や干潟の減少により、渡来数が減っているそうです。
今回は、このツルシギのお話です。
夏季にユーラシア大陸の北部や北極圏で繁殖し、冬季にアフリカ大陸中部、地中海沿岸、東南アジアなどで越冬するツルシギ。日本に渡来するツルシギは、秋より春の方が数が多いそうですが、観察できた時期は秋でした。
とある日の午前中、沼地のほとりをツルシギがてくてくと歩いていました。
しばらくの間、観察していると、ツルシギはクルっと向きを変えて、こちらへどんどんと近づいてきます。人を恐がる様子はなく、わりとフレンドリーな感じです。
ツルシギは、赤くて長い足と細くて長いくちばしが目立ちます。このスレンダーな体型がツルを連想させるということで、ツルシギと名付けられたようです。
冬羽のツルシギとアカアシシギ(絶滅危惧種)は、とてもよく似ています。ぱっと見は、見分けがつきませんが、くちばしをよ~く観ることで識別ができます。アカアシシギのくちばしは真っすぐで、上下の基部に赤味があります。一方、ツルシギのくちばしは、長くて先端がほんの少し下へカーブしており、ほぼ下くちばしの基部のみに赤味があります。
ツルシギの体長は約32cm、ダイサギと比較すると、とても小さく見えます。
アオアシシギ、コガモの群れとも一緒にパシャリ。
ツルシギは、浅い水辺で昆虫類・貝類・甲殻類を捕食します。ツルシギがくちばしを水中に入れて、せっせと食べ物を探しています。
捕まえたのは・・・エビでした!
ツルシギの中には、まれに日本で越冬する鳥さんもいるようですが、このツルシギは、そろそろ旅立つはず。
この沼でたっぷり食べて栄養を補給し、頑張って越冬地へたどり着いてくださいね。そして、次の年も、また元気な姿を見せてくださいね、ツルシギさん!チュ!
<余談>
環境省発表のレッドリストは約5年ごとに見直されているそうですが、ツルシギは、第4次レッドリスト(2012)で絶滅危惧II類(VU)に指定されてしまいました・・・。
新たにレッドリスト入りする鳥さんが増えると、本当に残念でなりません。
繁殖地、越冬地を行き来するため、日本を経由する渡り鳥たちはたくさんいます。開発などの影響により、食べ物を補給できる場所がどんどん減少してしまうと、ツルシギのように日本への渡来数も減り、絶滅が危惧される種となってしまいます。
今後、さらにレッドリスト入りする鳥さんが増えないよう、願うばかりです。
<ツルシギを脅かすもの>
水田・ハス田・湿地・干潟の減少:生息場所がなくなります。繁殖地、越冬地の両方の環境が整っている必要があります。
赤くて長い足とくちばしを持つ、ツルシギという鳥さんがいます。シギの仲間の野鳥で、日本では春と秋の渡りの時期に観察することができるようですが、生息域のハス田や干潟の減少により、渡来数が減っているそうです。
今回は、このツルシギのお話です。
夏季にユーラシア大陸の北部や北極圏で繁殖し、冬季にアフリカ大陸中部、地中海沿岸、東南アジアなどで越冬するツルシギ。日本に渡来するツルシギは、秋より春の方が数が多いそうですが、観察できた時期は秋でした。
とある日の午前中、沼地のほとりをツルシギがてくてくと歩いていました。
しばらくの間、観察していると、ツルシギはクルっと向きを変えて、こちらへどんどんと近づいてきます。人を恐がる様子はなく、わりとフレンドリーな感じです。
ツルシギは、赤くて長い足と細くて長いくちばしが目立ちます。このスレンダーな体型がツルを連想させるということで、ツルシギと名付けられたようです。
冬羽のツルシギとアカアシシギ(絶滅危惧種)は、とてもよく似ています。ぱっと見は、見分けがつきませんが、くちばしをよ~く観ることで識別ができます。アカアシシギのくちばしは真っすぐで、上下の基部に赤味があります。一方、ツルシギのくちばしは、長くて先端がほんの少し下へカーブしており、ほぼ下くちばしの基部のみに赤味があります。
ツルシギの体長は約32cm、ダイサギと比較すると、とても小さく見えます。
アオアシシギ、コガモの群れとも一緒にパシャリ。
ツルシギは、浅い水辺で昆虫類・貝類・甲殻類を捕食します。ツルシギがくちばしを水中に入れて、せっせと食べ物を探しています。
捕まえたのは・・・エビでした!
ツルシギの中には、まれに日本で越冬する鳥さんもいるようですが、このツルシギは、そろそろ旅立つはず。
この沼でたっぷり食べて栄養を補給し、頑張って越冬地へたどり着いてくださいね。そして、次の年も、また元気な姿を見せてくださいね、ツルシギさん!チュ!

<余談>
環境省発表のレッドリストは約5年ごとに見直されているそうですが、ツルシギは、第4次レッドリスト(2012)で絶滅危惧II類(VU)に指定されてしまいました・・・。
新たにレッドリスト入りする鳥さんが増えると、本当に残念でなりません。
繁殖地、越冬地を行き来するため、日本を経由する渡り鳥たちはたくさんいます。開発などの影響により、食べ物を補給できる場所がどんどん減少してしまうと、ツルシギのように日本への渡来数も減り、絶滅が危惧される種となってしまいます。
今後、さらにレッドリスト入りする鳥さんが増えないよう、願うばかりです。
<ツルシギを脅かすもの>
水田・ハス田・湿地・干潟の減少:生息場所がなくなります。繁殖地、越冬地の両方の環境が整っている必要があります。
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