狭い庭はいかが? ツグミ

野鳥の世界 ツグミ

冬季、開けた農耕地などでよく姿をみかけるツグミ。ところが、あーちゃん宅の庭にはとんと姿を見せてはくれず、餌台を設置してから何年も経った後にようやく訪れてくれるようになりました。今回は、ツグミとその他の野鳥たちとの関係についてのお話です。

餌台を設置すると、ツグミはすぐにでも来そうなイメージですが、訪れるにはツグミなりの厳しい条件があるようです。それは・・・開けていること!
ツグミは見通しのきかない狭いところが大変苦手のようで、ちんまいあーちゃん宅の庭は長年却下され続けていたようです。

この冬、勇気を振り絞ってやって来てくれたツグミ。それには、他の野鳥たちの存在が大きかったようです。たくさんの野鳥が集まっているので、「ここは大丈夫かも」と安心感を持ったようです。

ツグミ5
2013年2月 埼玉県自宅の庭

ただ、食べ物にありつくには競争率が大変高く、ツグミはヒヨドリに追い払われることもしばしば。しょうがないので、他の野鳥たちの食べこぼしを狙います。

プリンのカップを逆さまにして真ん中に割り箸を通し、バードケーキを詰めたものをぶら下げています。これを野鳥たちが食べると、ポロポロとバードケーキが落ちてきます。

ツグミはプリンのカップの下で待機し、落ちてくるとすかさず食べます。

ツグミ6
メジロの食べこぼしを狙うツグミ

当初、プリンのカップはメジロとシジュウカラ用に用意したのですが、スズメもヒヨドリも食べ方を学習してしまいました。ヒヨドリは大きな体で大変そうですが、必死に割り箸にしがみついてバードケーキを食べています。

ヒヨドリの食べこぼしも、ツグミはもちろん狙います。

ツグミ7
ヒヨドリの食べこぼしを狙うツグミ

食べこぼしを狙うライバルも当然います。スズメです。

ツグミ8
食べこぼしを狙うスズメたち

と、ツグミの置かれた状況はなかなか厳しいですが、頑張って少しずつでも食べているようです。

ツグミは個体により色味の変化がとても大きいことが知られています。あーちゃん宅の庭にやって来るツグミは胸の黒いまだら模様が多いです。

ツグミ9
胸には黒いまだら模様!

とある河川敷で見かけたツグミは、胸のまだら模様が少なく脇がオレンジ色でした。羽色も褐色で色味が少ないです。

ハチジョウツグミ4
2013年2月 埼玉県とある川岸
胸のまだら模様が少なく脇がオレンジ色のツグミ

もしかすると、このツグミはハチジョウツグミ?ハチジョウツグミも色味の薄いものから濃いものまでいろいろだそうです。

ハチジョウツグミ5
色味の薄いハチジョウツグミ?

とまぁ、同じツグミでも色味がいろいろ異なるので、観察していて面白いです。

最後にツグミの水飲みシーン。顔を上にあげて、くちばしをパクパクさせ、何とも愛嬌があります。

ツグミ10
「水はこうやって飲むんだよ」

意を決して、あーちゃん宅の庭に姿を見せてくれたツグミ。ライバルが多すぎて大変ですが、次の冬も来てくれるでしょうか?楽しみに待っています!チュ!

<余談>
前の冬は、ツグミを見かける頻度が極端に少なく「どうしたものか?」と心配しましたが、この冬は、あちらこちらで多くのツグミを見かけ、ほっとしました。

日本に渡来しなかった年は、他の国に行ってしまったのでしょうか。
ツグミの越冬地は中国南部か日本ですので、越冬地としては、ぜひとも日本を選んでもらいたいものですね。

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<ツグミを脅かすもの>
林・農耕地の減少:生息場所がなくなります。繁殖地、越冬地の両方の環境が整っている必要があります。
密猟:食用として捕獲されているという問題があるようです。
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コイのライバル キンクロハジロ

野鳥の世界 キンクロハジロ

まるでビームを放っているかのような鋭い眼光を持つ、キンクロハジロという鳥さんがいます。カモの仲間の野鳥で、冬季は九州以北で観察することができるようです。(夏季は北海道で少数が繁殖しているそうです)

今回は、このキンクロハジロのお話です。

とある冬の午前中、雑木林近くにある貯水池にたくさんのカモを発見。「誰だろう?」と近づいてみると、数十羽のキンクロハジロの群れでした。

キンクロハジロ1
2013年1月 東京都 とある貯水池 キンクロハジロの群れ

キンクロハジの体長はオスが約44cm、メスが約38cm。キンクロハジロという名前はオスの体の色味をとって名付けられたそうです。目が金、背が黒、羽の縁が白で、キンクロハジロ。

キンクロハジロ2
体の色味が名前の由来 キンクロハジロのオス

繁殖羽のオスはクルンとした冠羽があります。

キンクロハジロ3
キンクロハジロ(オス)

キンクロハジロのメスは褐色で、冠羽は短めです。

キンクロハジロ4
キンクロハジロ(メス)

オスと同じく、メスも眼光が鋭いです。

キンクロハジロ5
どちらも負けず劣らず鋭い目つき! (前:メス、後:オス)

採餌中、お尻がプカプカと浮いてしまうカモが多い中、キンクロハジロは潜水することができます。食べ物は貝類、甲殻類、水生昆虫、水草などです。

この時出会ったキンクロハジロたちは、行く先々についてくるので「もしや?」と思っていたら、餌付けされていました。池の周囲を半周ほど歩いたのですが、キンクロハジロたちはずっとついてきます。

キンクロハジロ6
後を追いかけてくるオス

キンクロハジロ7
メスもついてきます

この池には巨大なコイがたくさんいるため、元々はコイへの餌やりが始まりで、それをキンクロハジロが奪ううちに人に慣れてしまったのではないか?と思います。ハシビロガモカルガモの姿も見えます。

キンクロハジロ8
コイのライバルは・・・カモたち!
手前からハシビロガモのメスとオス、キンクロハジロのメス2羽

必死に追いかけてくるキンクロハジロたちの姿を観ていると、心情的に写真撮影どころではなくなり、どうせー餌付けされているなら、ということでパンを与えることにしました。急いでコンビニに走り、パンをGet!写真撮影から突如としてパン投げ競争に早変わり!

よほど空腹だったのか、カモたちのあまりにも凄まじい早食いのせいで、コイはちっともパンを食べることができませんでした。やはり、カモはコイのライバルでした。

この池のキンクロハジロは大所帯なので人からもらう餌だけでは到底足りないでしょう。頑張って自力でも食べ物を見つけて生き抜いてくださいね、キンクロハジロさん!チュ!

<余談>
コイには余裕で勝てるキンクロハジロ。けれども、カルガモの方がキンクロハジロよりパンを食べるのが断然上手でした。水面近くではカルガモ負けたとしても、キンクロハジロはカルガモにはない潜水能力があります。生き抜く上では、あっちがダメならこっちで勝負!といった能力を持ち合わせていることがとても重要だなーと実感しました。

<キンクロハジロを脅かすもの>
湖沼・池・河川の減少:生息場所がなくなります。繁殖地、越冬地の両方の環境が整っている必要があります。

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プロのなせる業 シメ

野鳥の世界 シメ

今回は、あーちゃん宅のちんまい庭のえさ台に新メンバーが加わりましたので、その紹介です。

ある日、ヒマワリの種の食べかすに異変が起きていました。きれいに真っ二つに割られたヒマワリの種の食べかすが、えさ台にたくさん残っているのです。

シジュウカラはどこか別の場所に持って行ってからヒマワリの種を食べるので違うし・・・。

シジュウカラ13
2013年2月 埼玉県自宅の庭
他の場所にヒマワリの種を持って行くシジュウカラ(メス)

スズメはヒマワリの種を撒き散らすので、食べカスをほとんど残さないし・・・。

スズメ44
ヒマワリの種を撒き散らし、食べカスをほとんど残さないスズメ

さては、ネズミ?

モヤモヤしながら、翌朝、窓の外を見てみると・・・太めの野鳥がヒマワリの種をバリボリ食べているではありませんか!あれま、正体はシメ!

常時、数十羽の野鳥たちが飛び交っているのですが、シメは落ち着いて食事をしています。

シメ7
2013年2月 埼玉県自宅の庭

ヒヨドリメジロシジュウカラスズメなどの留鳥たちは、夏季も水場を利用しているので、冬季に設置したえさ台もすぐに利用し始めます。
そのため、日本に越冬にやって来た冬鳥たちは、あーちゃん宅の庭に入りづらいのでは?と思っていたのですが、そうでもないようです。

シメの様子をみていると、スズメを追い払ってヒマワリの種を食べていました。シメはスズメやシジュウカラより、断然体が大きいのでかなり有利のようです。

シメ8
「場所とりは楽勝!」 シメ

ヒマワリの種を入れてあるえさ台は、知人からのプレゼントです。鳥のオブジェが付いていてなかなか可愛いです。シメも興味津々?

シメ9
「あんた誰?」 シメ

シメの太いくちばしは、硬い殻を簡単に割ることができます。今から思うと、あのヒマワリの種の殻がきれいに割られていたのは、プロのなせる業だったのですね。納得!

シメ10
「ヒマワリの種を割るのも楽勝!」
(右下のぼやけた緑色の物体はメジロ)

このシメは、ずっと居座ることはなく、食べ終わったら「ツィー」と鳴きながら飛び去ります。1回の食事に約数分かけ、1日に数回やって来ます。

シメがいない時は、ヒマワリの種をスズメが下に落としてしまい、えさ台が空っぽになることがあります。

スズメ45
ヒマワリの種を撒き散らし中のスズメ

下に落ちたヒマワリの種は、シジュウカラがまめに拾って食べるので問題ないのですが、シメはあーちゃん宅の地面に降りることはないようです。
なので、えさ台が空っぽになったら、シメの食事は終了、となります。あとは、自力で食べ物を探してもらうしかありません。

シメ11
「ここが空っぽになったら、自分で食べ物を探そうっと!」

このシメは目先が黒っぽくないので、若鳥と思われます。おそらく初めての冬を迎えたわけですが、勇気を出して、猫の額ほどの庭にやって来てくれました。
ここの餌だけでは全然足りないので、頑張って餌探しをして、無事越冬してくださいね。そして次の冬も来てください、シメさん!チュ!

<余談>
渡りをする鳥たちが庭にやって来ると、「どこの国で生まれたのかな?その国の環境はどうだろう?こんな小さな体で海を渡ったのかー、すごいな!」といろいろ考えさせられます。

この冬は寒さが厳しい上、今の時期は食べ物がほとんどないようで、庭の餌が完売状態でも、何度でも探しにやって来ます。
数を増やしすぎてもいけないし、甘やかしすぎてもいけないし、と、いろいろ葛藤も多いですが、彼らの命をつなぐ手助けが少しでもできたなら、と奮闘が続いています。

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どちらの群れがお好き? アメリカコハクチョウ

野鳥の世界 アメリカコハクチョウ

クチバシの色が黒い、アメリカコハクチョウという鳥さんがいます。冬季、通常はアメリカ北部に生息しているそうですが、日本では少数が越冬することもあるようです。

今回は、このアメリカコハクチョウのお話です。

湖でオオハクチョウの群れを観察している最中、数羽のハクチョウが飛んで来ました。たまたま、このハクチョウを双眼鏡で観察していると、あることに気がつきました。クチバシが異様に黒い!

アメリカコハクチョウ1
2012年12月 群馬県多々良沼 クチバシが黒いハクチョウ

うろ覚えの記憶を頼りに「アメリカコハクチョウでは?」と予測を立て、とり急ぎ、写真を撮らせてもらうことに。(後で調べたところ、やはりアメリカコハクチョウでした)

アメリカコハクチョウの後ろに写っているオオハクチョウのクチバシとは、明らかに色味が違っています。

アメリカコハクチョウ2
アメリカコハクチョウ(前)、オオハクチョウ(後)

アメリカコハクチョウも家族単位で行動しており、親鳥2羽、幼鳥3羽のファミリーでした。

アメリカコハクチョウ3
アメリカコハクチョウの成鳥(後:左右2羽)、幼鳥(前:グレー3羽)

アメリカコハクチョウの家族がオオハクチョウの群れに加わると・・・アメリカコハクチョウはどのような行動をとるのでしょうか?

仲間が飛来してくるたびに羽をバサバサさせて鳴きながら大歓迎?するオオハクチョウ。アメリカコハクチョウはというと、オオハクチョウと同じく大歓迎?の行動をとっていました。多少の違いはどうでもよく、ハクチョウという括りでみんな仲間とみなすのですね。

アメリカコハクチョウ4
「ようこそ、ようこそ!」 と歓迎中?

しばしの間、オオハクチョウと群れていたアメリカコハクチョウ。今度は、田んぼエリアでコハクチョウ数羽と群れていました。

アメリカコハクチョウ5
アメリカコハクチョウ(後)、コハクチョウ(前:1羽)

アメリカコハクチョウとコハクチョウはとてもよく似ていて、クチバシの色味以外はそっくりです。

アメリカコハクチョウ6
アメリカコハクチョウ(左)、コハクチョウ(右)

アメリカコハクチョウはオオハクチョウ・コハクチョウのどちらの群れともうまくやっていけるのでしょう。とてもフレンドリーなアメリカコハクチョウにビックリ!

アメリカコハクチョウ7
「ハクチョウの群れに紛れているので、お見知りおきを!」 アメリカコハクチョウ一家

アメリカコハクチョウたちは、寒風の中、なかなかユーモラスな姿を披露してくれました。
次は、いつ、どこで会えるでしょうか?アメリカコハクチョウさん、お元気で!チュ!

<余談>
ハクチョウといっても、よ~く観るとオオハクチョウ、コハクチョウ、アメリカコハクチョウがいて、他には餌付けされているコブハクチョウもいました。風の強い寒い日でしたが、一度に4種類のハクチョウを観察できたことは、とても贅沢で得した気分でした。

それにしても少数のアメリカコハクチョウは、何故日本で越冬するのでしょうか。渡りのルートを間違えた?または、居心地がいいので同じ個体が毎年渡来している?真相は・・・アメリカコハクチョウに聞いてみたいです。

<アメリカコハクチョウを脅かすもの>
湖沼・河川・水田の減少:生息場所がなくなります。繁殖地、中継地、越冬地の両方の環境が整っている必要があります。

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プロフィール

あーちゃん

Author:あーちゃん
バードウォッチング(探鳥)を通して、自然保護(環境保護)の重要性を痛感。天然記念物(絶滅危惧種)の野鳥や個性豊かな鳥さんとの出会いを独自の目線で紹介していきます。

埼玉県在住。
家族:たーさん(旦那)、ふーちゃん(鳥)

あーちゃんは、専門家ではありません。したがって、このサイトの記載内容については、正しくない可能性がありますので、あしからず。また、写真の綺麗さを追求し、紹介するサイトではありませんので、ご注意を!

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