波乗りサーフィン? トモエガモ(絶滅危惧種)

野鳥の世界 トモエガモ

オスは顔の模様が面白い、トモエガモという鳥さんがいます。カモの仲間の野鳥で、日本では冬季、本州以南で観察できるようでが、開発や乱獲の影響により、生息数が激減しているそうです。

今回は、このトモエガモのお話です。

トモエガモの繁殖地はシベリアなどで、日本には冬鳥として日本海側に多く渡来するそうですが、太平洋側では少ないと言われています。埼玉のとある湖でカモの群れを観察中、顔に模様のある鳥さんを発見!もしや?と思い、よ~く観ると、トモエガモです!オスが3羽います。

トモエガモ1
2012年12月 埼玉県とある湖 トモエガモ(オス)

この日は大変な強風で、双眼鏡を構えるのも一苦労です。トモエガモはマガモやコガモの群れに混じり、大波を乗り越えていました。まるで、サーフィンをしているみたいです。

トモエガモ2
波乗りサーフィン中?のトモエガモ(オス)

トモエガモは顔の複雑な模様が巴状に見えることにより、巴鴨(トモエガモ)と名付けられたそうです。トモエガモの体長はオスが約43cm、メスは約38cmです。この時は、トモエガモのオスしか見つけられませんでした。

トモエガモ3
トモエガモ(オス)

トモエガモは夜間、水田や河川でイネ科やタデ科などの種子を食べるのですが、この湖の周辺に水田はないため、きっとすぐに旅立つはず。旅立ち前にゆっくり休憩したいでしょうが、こうも揺れまくっているとおちおち寝ていられないようです。

トモエガモ4
「今日はよく揺れるな~、寝れないな~」

この2日後、より望遠の効くカメラを持ってトモエガモの姿を撮らせてもらおう!と行ってみると、もうトモエガモの姿はありませんでした・・・。トモエガモに出会う2日前も湖にはいなかったので、多分1日、長くても3日の滞在でした。

思いがけず姿を見せてくれてありがとう、トモエガモさん。無事、越冬地までたどり着いてくださいね、チュ!

<余談>
この冬は急激に寒くなったせいか、初めて頬と耳にしもやけができてしまいました・・・。頬は「リンゴ病?」というぐらい真っ赤です!ま、まずい!
野鳥観察をおこなっていると、寒さも時間も忘れ、夢中になってしまうため、気づいた時には顔が冷え切り、手の感覚がないという状態に何度か陥っていました。

極寒の中、トモエガモのような珍しいカモが出没すると、またまた没頭して時間を忘れてしまうので、頬のしもやけが悪化しないよう注意が必要ですね。防寒にはマスクをしようっと!

トモエガモの関連記事「大勢の仲間と一緒! トモエガモ(絶滅危惧種)」はこちら

<トモエガモを脅かすもの>
湖沼・池・河川の減少:生息場所がなくなります。繁殖地、越冬地の両方の環境が整っている必要があります。
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餌付けは嫌! ニシオジロビタキ

野鳥の世界 ニシオジロビタキ

尾羽を上下にブンブンと振る仕草が可愛らしい、ニシオジロビタキという鳥さんがいます。ヒタキの仲間の野鳥で、日本では少数が越冬するようですが、非常に珍しい鳥さんのようです。

今回は、このニシオジロビタキの紹介です。

ニシオジロビタキの繁殖地はユーラシア大陸西部で、日本には少数が飛来するようですが、観察できる機会はほとんどありません。今回、たまたま訪れた公園で、オジロビタキらしき野鳥がいたため、長時間、観察させてもらうことができました。

ニシオジロビタキ1
2012年12月 埼玉県とある公園 オジロビタキらしき野鳥

オジロビタキとニシオジロビタキは、よく似ているのですが、下クチバシの色味で識別できるようです。下クチバシの色味が黒っぽいのがオジロビタキ、淡い肉色がニシオジロビタキ、です。
この鳥さんの下クチバシの色味は・・・淡い肉色です。

ニシオジロビタキ2
下クチバシは淡い肉色なので、ニシオジロビタキ

日本で観察できるほとんどのニシオジロビタキが幼鳥だそうです。幼鳥の特徴は大雨覆の先端に白斑があります。この時出会った鳥さんも幼鳥でした。

ニシオジロビタキ3
大雨覆の先端に白斑があるので、第1回冬羽の幼鳥

幼鳥なので、オスかメスかの区別はできません・・・。オスは成鳥になると、喉部分がオレンジ色になります。
ニシオジロビタキは体長約12cmで、尾羽の外側は白く、昆虫類や木の実などを採餌します。

ニシオジロビタキ4
尾羽の外側は白い

このニシオジロビタキは、ほぼ同じ場所で「ディリリリリリ」と鳴き続けていました。よく尾羽を上下にブンブンと振りながら、あっち向いたり、こっち向いたり、たまに地面に降りたりと、とても忙しそう。

ニシオジロビタキ5
尾羽をブンブンしながら鳴き・・・

ニシオジロビタキ6
あっち向いて鳴き・・・

ニシオジロビタキ7
こっち向いて鳴き・・・

冬季、群れで過ごす野鳥が多い中、ニシオジロビタキは単独で行動するようなので、一人でもへっちゃらのようです。
このまま、この公園で越冬するのか、またはどこかへ行ってしまうのか分かりませんが、くれぐれも餌付けされないよう、注意してくださいね、ニシオジロビタキさん!チュ!

ニシオジロビタキ8
「こう見えてもたくましいので、人の手から餌はもらわないよ!」 ニシオジロビタキ

<余談>
珍しい野鳥が現れると、餌付けされることがある、という話を聞きます。目的は・・・人を恐れず、よい写真を撮らせてもらうため?
人間の自己満足のためだけに気まぐれに餌付けをおこなうのであれば、かえって野鳥を危険に晒すことになるので、そのような行為はいけませんね!

<ニシオジロビタキを脅かすもの>
落葉広葉樹の林の減少:生息場所がなくなります。繁殖地、越冬地の両方の環境が整っている必要があります。

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駄々っ子を探せ! コハクチョウ

野鳥の世界 コハクチョウ

ツンドラ地帯から約4,000kmもの旅をして、日本へ越冬しにやって来るコハクチョウたち。今回は、たまたま見かけたコハクチョウファミリーの姿を紹介します。

とある湖を散策中、遠くに白っぽい袋のようなものが数点置いてあるのが見えました。「あれま、こんな所にゴミ?」なんて、思いながら少しずつ近づいて行くと・・・ゴミではない!あれは、ハクチョウでは?

けれども、この湖でハクチョウを観たことがなかったし、飛来したという話も聞いたことがなかったので、とても信じられませんでした。

ハクチョウらしき物体との距離を詰めていき、再度確認してみると・・・やはり、ハクチョウです。クチバシの黄色部分の模様からコハクチョウと断定。

コハクチョウ13
2012年12月 埼玉県とある湖 コハクチョウ

コハクチョウは家族で行動を共にするので、この一家は親鳥2羽、幼鳥3羽のファミリーです!

白色が親鳥、グレーが幼鳥です。

コハクチョウ14
コハクチョウの親鳥

コハクチョウ15
コハクチョウの幼鳥

本来、この湖は渡りのルートではないにもかかわらず、ここにいるってことは、「もう、疲れたよー。休もうよー」と言った駄々っ子がいるはず。あーちゃん的に、これぞ「駄々っ子」という有力候補を紹介します。

大声で騒ぎ、兄弟にちょっかいを出している幼鳥を発見。

コハクチョウ16
駄々っ子候補(左) 「起きてよ!」

今度は、親鳥にちょっかいを出し始めました。

コハクチョウ17
駄々っ子候補(左) 「起きてよ!」

あまりにしつこいため、とうとう、親鳥に怒られてしまいました。

コハクチョウ18
「いい加減にしなさい!」(親鳥:左)

この湖は仮の休憩場所なので、すぐに旅立ってしまうかもしれません。ですので、今のうちにしっかり眠っておかなければいけないのに、こうもみんなを起こしまくっているとは、困った子です。「僕、暇だから遊ぼうよー」って感じですかね。これは、もう間違いなく、「駄々っ子」張本人でしょう。

でも、コハクチョウファミリーに会えたのは駄々っ子のおかげ?

コハクチョウ19
「そろそろ出発かな」

コハクチョウ20
「もっと、のんびり遊んでいたいなー」

この翌日、コハクチョウたちはどうしているだろうか?と様子を観に行ったところ、もう彼らの姿はありませんでした。やはり、短い滞在でした。

無事、越冬地までたどり着き、またいつか、この湖に立ち寄ってくださいね、コハクチョウさんたち!チュ!

<余談>
普段見慣れぬ白っぽい大きな野鳥がいた時の人々の反応は、なかなか面白いです。
「あれは、アヒルかしら?」、「あれはサギ?」などと、言っていました。誰も、ハクチョウ、とは思わなかったようです。あーちゃん達でさえ、「ゴミ袋?」と思ったほどでしたから・・・。
「あれは、ハクチョウですよ」と説明すると、みなさん、とても喜んでいました。冬の使者の到来は、たとえ一時でも、嬉しいものですね。

コハクチョウの関連記事:
「幸せのおすそ分け コハクチョウ」はこちら
「ちょうだい! コハクチョウ」はこちら

<コハクチョウを脅かすもの>
繁殖地、中継地、越冬地の環境汚染:繁殖地、中継地、越冬地の環境が整っている必要があります。
水田の減少:越冬地では、稲を刈り取った後の二番穂も食べるそうですので、水田が減るとえさ場も減少することになるようです。

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光と陰 ヨシガモ

野鳥の世界 ヨシガモ

オスは緑色の帽子をかぶったような、とても美しいヨシガモという鳥さんがいます。カモの仲間の野鳥で、北海道では周年、本州以南では冬季に観察することができるようです。

今回は、このヨシガモのお話です。

毎年、多数のカモが飛来する湖があり、この冬はどんなカモが来ているだろう?と1羽1羽眺めていると・・・ヨシガモを発見!オスが3羽います。他のカモたちに紛れて、プカプカと漂っています。

ヨシガモ1
2012年11月 埼玉県とある湖 ヨシガモのオス

ヨシガモは体長48cm、オスはナポレオンの帽子をかぶっているみたい、といわれており、大変美しいです。容姿がよいカモ、ということでヨシガモと名付けられたそうです。

が、せっかく発見したものの、ヨシガモは寝てばかりいて、なかなか顔をあげてくれません。夜間、イネ科の種子や水草などを採餌するので、昼間は寝ないといけないのカモ?

ヨシガモ2
ヨシガモのオス(前:繁殖羽、後:繁殖羽に換羽中)

待つこと約30分。まだ、寝ています・・・。

ヨシガモ3
ヨシガモのオス(左:繁殖羽)とメス(右)

ようやく1羽が動き始めました。光が当たると頭部がグリーンに輝きます。

ヨシガモ4
ヨシガモのオス(繁殖羽に換羽中)

ヨシガモは日の光で一段と美しく見える鳥さんです。

ヨシガモ5

光が当たらないと・・・

ヨシガモ6
誰?

となってしまいます。光が当たると

ヨシガモ7
おお~、美しい

でも、陰になると・・・

ヨシガモ8
はて?

となり、瞬時に見失ってしまうこともしばしば。
ちなみに、くもりの日も「あんた誰?」というぐらい、別の鳥に見えます。

ヨシガモ9
くもりの日のヨシガモ

ということで、何度も通い続けて、光と陰のヨシガモの姿を観察させてもらいました。ヨシガモの姿を見せてもらうには、やはり晴れの日が最適のようです。

ヨシガモ10
「晴れの日に見てね」 ヨシガモ(オス)

この数日後、ヨシガモはどこかへ去って行き、姿を見かけなくなりました。関東ではあまり越冬しないようなので、さらに南へ向けて旅立ったのかも。
また、いつか、どこかでお会いしましょう、ヨシガモさんたち、お元気で!チュ!

<余談>
他のカモたちに紛れて、水面を泳いでいるヨシガモを観察している最中、何度も見失うことがありました。潜るわけでもないのに「何故?」と不思議に思っていると、光の当たり具合により、ヨシガモの色味が劇的に変化するということに気づきました。それで、あっさりと見失っていたのでした・・・。
図鑑などに載っているヨシガモは、もちろん光の姿オンリーで、陰の姿は載っていません!光と陰の姿がこんなにも違うヨシガモには、ただただ驚かされるばかりでした。

<ヨシガモを脅かすもの>
湖沼・河川の減少:生息場所がなくなります。繁殖地、越冬地の両方の環境が整っている必要があります。

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プロフィール

あーちゃん

Author:あーちゃん
バードウォッチング(探鳥)を通して、自然保護(環境保護)の重要性を痛感。天然記念物(絶滅危惧種)の野鳥や個性豊かな鳥さんとの出会いを独自の目線で紹介していきます。

埼玉県在住。
家族:たーさん(旦那)、ふーちゃん(鳥)

あーちゃんは、専門家ではありません。したがって、このサイトの記載内容については、正しくない可能性がありますので、あしからず。また、写真の綺麗さを追求し、紹介するサイトではありませんので、ご注意を!

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