便乗野郎 カワガラス

野鳥の世界 カワガラス

サケ・マスが遡上する川で、楽しそうに採餌するカワガラスを見かけましたので、今回はその紹介です。

サケ・マスの遡上を観察していると、小さな黒っぽい野鳥がいることに気づきました。岩の上をピョンピョン跳ね、水の中をスイスイと歩く鳥は・・・カワガラス!

カワガラス8
2011年10月 北海道 遠音別川 カワガラス

そして、あちらこちらから、「ビッビッビッ」という鳴き声が聴こえてくるではありませんか!注意して観てみると、人間の存在など、これっぽっちも気にせず、数羽のカワガラスが楽しげに食事中でした。

カワガラス9
カワガラスとの距離はほんの数メートル

顔に白っぽい模様のあるカワガラスがいました。体色も少し薄い感じがします。どうやらカワガラスの幼鳥のようです。

カワガラス10
「何か用でちゅか?」 カワガラス(幼鳥)

カワガラスの幼鳥は、親鳥と同じようには水中を歩けないのか、水辺でちょっと遠慮がちな様子でした。せいぜい顔をポチャンと浸ける程度?

カワガラス11
「今は忙しいでちゅ!」 カワガラス(幼鳥)

カワガラスと言えば、水中ウォークの達人です。流れの速い川もへっちゃら!です。カワガラスの華麗?な水中ウォークの動画です。水の轟音がすごいですが、ところどころ「ビッビッビッ」というカワガラスの鳴き声が聴こえます。(カメラのシャッター音も入っています・・・)


達人の水中ウォーク カワガラス(動画 30秒:音声有)

カワガラスは水生昆虫を捕食しますが、サケ・マスの遡上する川には、とびっきりのご馳走があります。それは・・・卵!カワガラスは魚の卵が大好物のようなのです。生け簀に入り込んだサケ・マスの近くにも、カワガラスの姿を見かけましたので、やはり卵狙いなのでしょう。あちらこちらを跳ねまわり、飛びまわって、「ビッビッビッ」と大騒ぎでした。

カワガラス12
「ここは楽園さ!」

人間を含む、多くの生き物がサケ・マスに夢中の中、カワガラスもちゃっかり便乗し、ご馳走にありついている様子でした。
冬の間、卵は貴重な食料となるので、あまり食べ過ぎないでくださいね、カワガラスさん!チュ!

<余談>
以前、テレビでサケの卵を食べまくっているカワガラスの姿を観たことがあり、「卵が美味しいとよく知っているなー」と感心したことがあります。人間はイクラを美味しいと知っているから食べるのであって、カワガラスはどうやって卵が美味しい、と分かるのでしょうか?やはり親鳥から教えてもらうのかなー?それとも仲間が美味しそうに食べているのを観て、学習するのかなー。
カワガラスの姿を通して、改めてサケ・マス人気を思い知らされました。

カワガラスの関連記事「水中ウォークの達人 カワガラス」はこちら

<カワガラスを脅かすもの>
河川の減少:生息場所がなくなります。
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エリート集団の行く手を阻むもの サケ・マス

厳しい生存競争の末に生き残ったサケ・マスのエリート集団ですが、最後の大仕事となる産卵場所の川では、さらなる試練が待ち受けていました。今回は、サケ・マス(シロサケ・カラフトマス)の遡上を観察する機会がありましたので、その紹介です。

北海道のオホーツク沿岸部の川で、人だかりが出来ていたので、たまたま「何事だ?」とサケ・マスたちの遡上に気づきました。その時は夕暮れで、よく見えなかったため、翌朝出直すことに。

翌朝、5時台に現地に到着。すでに駐車場がいっぱいになるぐらい賑わっています。朝の気温は9℃と結構寒いですが、河口には大勢の人がいます。

サケ・マスたちは、川で生まれ、海で育ち、成長すると生まれ故郷の川に、産卵のため戻って来るといわれています(中には迷って、違う川に遡上してしまうサケ・マスもいるそうですが)。
まずは、海から河口へ入り込めるでしょうか?

サケ1
2011年10月 北海道 遠音別川
河口で、待ち構える?人々

橋の上からは、無事に川に入れたサケ・マスたちの姿が見えます。

サケ2
エリート集団のサケ・マスたち

河口エリアは比較的流れが遅いので、ゆっくりと泳いでいます。

サケ3
ここではゆっくり

近くで観るサケ・マスたちは、体が大きく、結構迫力があります。
生まれ故郷の川に辿り着き、一息ついているようなサケ・マスたちの動画です。


生まれ故郷 サケ・マス(動画 16秒)

上流を目指し、進んで行くと、次第に流れが速くなります。

サケ4

この流れでは、踏ん張らないと流されてしまいます。少し泳いでは流される者が続出。
サケ・マスたちが上流を目指し、泳いでいる動画です。


上流を目指して サケ・マス(動画 16秒)

中には途中で力尽きて、息絶える者も。

サケ5
よく頑張りました。

川の脇に細い魚道のようなものを発見。

サケ6
これは魚道?

サケ7
細長い魚道を進んで行くと・・・

魚道の終着点には、建物と何やら貯水池のようなものが。

サケ8
生け簀?

この生け簀のようなものは、行き止まりとなっており、入ったら最後、逃げられなくなっていました。

サケ9
生け簀の先は行き止まり

そして、観察していると、何度も何度もサケ・マスたちがジャンプを繰り返しているではありませんか!本能の赴くままに、さらに先に進もうとしているのですね。中にはジャンプして落ちる際に、鉄筋に体を打ちつける者もいて、何とも痛々しいです。

ジャンプを繰り返すサケ・マスたちの動画です。


行く手を阻むもの サケ・マス(動画 9秒:音声有)

後で調べてみたところ、人工ふ化のための施設のようでした。遠音別川のサケ・マスたちは捕えられる運命にあったようです。彼らの長旅も、ここで終わりを告げます。

夏から秋にかけて、他の多くの川でも、サケ・マスたちの遡上のドラマが繰り広げられています。
こうして、エリート集団のサケ・マスたちは、クマなどの野生動物やワシなどの鳥類、そしてあーちゃんたち人間の腹を満たし、多くの生き物たちの命を支えているのですねぇ。
サケ・マスたちのすごいところは、その死骸までもが、森林・川・湖などの栄養分になっているそうで、そのパワーにただただ驚くばかりです。

美味しいものをいただく時は、自然の恵みに感謝しないといけませんね。

サケ10
自然の恵みに感謝!

今回は、サケ・マスの遡上を目の当たりにし、生存競争の厳しさ、力強さ、そして自然の恩恵は当たり前のものではなく、絶妙なバランスの上に成り立っていると実感しました。ありがとう、サケ・マスたち。チュ!

<余談>
今回の旅では、イクラ丼を食べたのですが、文句なしに美味しかったです。刺身も、焼き魚もサケ(サーモン)が好きですし、普段からサケには大変お世話になっているなぁーとつくづく思います。サケ・マスの命がけの遡上を観て、食べるのをもっと控えた方がいいのか、それとも遠慮なく食べても大丈夫なのか・・・悩むところです。

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秋も威風堂々 オジロワシ(絶滅危惧種)

野鳥の世界 オジロワシ

道東に留鳥として生息しているオジロワシ(天然記念物)に、再会する機会がありましたので、今回はその紹介です。

冬になると、北海道には多くのオジロワシがユーラシア大陸から渡ってくるのですが、10月初旬だと、まだ早いようで、オジロワシの姿は見当たりませんでした。ということは、会える可能性があるのは、留鳥として生息している少数のオジロワシ、となります。

チャンスは、滞在2日目の早朝に訪れました。
昨年の夏、オジロワシのペアに出会った辺りの木に、ポツンと佇む1羽のオジロワシを何と運転中のたーさんが発見!(今回の旅では珍しくたーさんが冴えていました。)きっと、前回出会ったオジロワシのどちらかと思われます。この夏も、このエリアで繁殖し、まだ縄張り内に生息しているのでしょう。

まだ6時半だと薄暗いのですが、贅沢は言ってられませんので、急いで写真を撮らせてもらうことに。

オジロワシ21
2011年10月 北海道知床

オジロワシは、外側に張り出した見晴らしのよい枝や、枯れ木に止まっていることが多く、今回も、海を一望できる枝に止まっていました。

オジロワシ22

1年3ヶ月ぶりの再会ですが、相変わらず精悍な顔つきです。

オジロワシ23
秋も威風堂々の姿!ですね。

オジロワシの顔をズーム!

オジロワシ24
凛々しい!

その後、「また会えるかな?」と思っていたのですが、結局、今回の出会いはこの時だけでした。北海道の川では、サケ・マスの遡上が始まっていたので、オジロワシは食べるのに忙しかったのかもしれません。あーちゃん達の相手をしている場合じゃーない?

再び元気な姿を見せてくれてありがとう、オジロワシさん。大勢の仲間がやって来る前に、たくさんご馳走を食べて栄養補給してくださいね。また、お会いしましょう!チュ!

<余談>
真冬の北海道の寒さに打ち勝つ自信がないため、10月はどんなものか?とトライしてみました。幸いにも気候は穏やかで、昼間は暑いぐらいで、これなら大丈夫!と嬉しくなりました。
ただ、たくさんのオジロワシに出会うためには、やはり真冬に行くしかないのでしょうねー。ん~、いつになるやら?

オジロワシの関連記事:
2012年7月に出会った、オジロワシの記事「まるで彫刻? オジロワシ(絶滅危惧種)」はこちら
2010年7月に出会った、オジロワシの記事「夏に続々登場! オジロワシ(絶滅危惧種)第1話」はこちら
2009年7月に出会った、オジロワシの記事「夏の雄姿 オジロワシ(絶滅危惧種)」はこちら

<オジロワシを脅かすもの>
森林破壊・大木の伐採:約200kg以上もの巣を作るそうで、大木がないと営巣できないようです。(世界的に繁殖地の保全が重要です。)
鉛弾の流通・捕食動物の汚染:鉛弾が体内に残るエゾシカを食べ、鉛中毒にかかり死亡する猛禽類が増加し、問題となっているようです。
風力発電:野鳥は風力発電施設を危険なものとして認識できないようで、衝突して死亡するケースがあるそうです。

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母子家庭 キビタキ

野鳥の世界 キビタキ

キビタキのオスは、美しい羽色と美声で人気がありますが、メスとその子供はどんな姿をしているのでしょうか?富士山でキビタキの親子に出会う機会がありましたので、今回はその紹介です。

8月に富士山を訪れた際、標高約1,000付近の林で、茶色の小さな野鳥を見かけました。その野鳥は「カッカッカッ」と鳴いており、フライングキャッチをしていたので、ヒタキ類?とは思ったのですが、識別可能な写真は撮れず。

8月の富士山は登山客で混雑しており、車両規制もあったため、9月に出直そう、ということで、約1ヶ月後に再び同じ場所を訪れてみることに。9月中旬ともなると、朝はかなり涼しいので、「夏鳥たちはもう渡りを始めていて、あの野鳥は同じ場所にはいないかも」と、思いつつも、再チェック!です。

林の中は、散策しやすいよう道が整備されており、前回、茶色の野鳥を見かけた場所で立ち止まって、様子をうかがっていると・・・数メートル先の枝でフライングキャッチをしている2羽の野鳥を発見!双眼鏡で確認すると、同じ鳥さんです!

今度は、しばらくの間、姿を見せてくれました。まだら模様のある、茶色の野鳥です。さて、これは・・・誰でしょう?

キビタキ18
2011年9月 富士山 標高1,000メートル付近の林

最初、「サメビタキ?」と思ったのですが、体色や目の大きさ、止まり方が微妙に違っています。実は、この鳥さん、かの有名なキビタキの幼鳥でした。

キビタキ19
キビタキの幼鳥

2羽の内、1羽がキビタキのメスだったので、「ははぁ、もう1羽は幼鳥か!」と分かりました。

キビタキ20
キビタキ(左:幼鳥、右:メス)

幼鳥の姿はあまり目にする機会はありませんが、結構地味ですねー。けれども、もし、オスなら、あの美しい羽色に変身!するわけですね。

キビタキ21
「今は目立たない方が安全なんだよ!」キビタキ(幼鳥)

この親子のキビタキは、一緒に何度もフライングキャッチを繰り返していました。飛翔している虫の捕り方を子供に教えていたのかもしれません。

ところで、ここで疑問が。キビタキのお母さん、お父さんはどこにいるのですか?

キビタキ22
「あの人、家出しちゃったのよ!」キビタキ(メス)

というのは、本当かどうか分かりませんが、前回も、今回も、オスの姿は全く見当たりませんでした。この親子は、メスだけで子供の面倒を見ているようでした。つまり、母子家庭ってことですね。お母さんキビタキは、えらい!ですね。

この親子のキビタキは、そろそろ南の越冬地を目指して渡りを開始する頃でしょうが、一緒に渡りをするのかなー?その方が子供のキビタキにとっては心強いはずですが。それとも、「かわいい子には旅をさせよ!」とばかりに、いきなり突き放すのでしょうか。

キビタキ23
「お母ちゃん、見捨てないで一緒に渡ってね!」 キビタキ(幼鳥)

野鳥の世界で生き抜くのは、本当に試練の連続ですが、どうか無事、越冬地までたどり着き、来年、また日本に戻って来てくださいね、キビタキさんたち!チュ!

<余談>
昨年の夏は観測史上最も暑く、今年の夏は4番目に暑かったそうです。今後、温暖化の影響で、集中豪雨や大型台風の襲来も増えるそうです。
DNAを傷つける放射性物質の影響も避けられないでしょうし、生き物たちにとって、ますます過酷な環境になりつつあります。野鳥たちは、何も知らずに汚染された物を食べています。それが蓄積されると、何からの形で子孫に現れるでしょう。もしも、奇形の野鳥や色素が抜けてしまった白色の野鳥を観察する機会が増えたら・・・我々人間も同様に影響を受けている、ということになります。人間だけ大丈夫!なんてことは、ありませんから。

それにしても、人間はどんだけ地球を破壊すれば気が済むのだろう?めぐりめぐって、自分たちの首を絞めているというのに・・・。

キビタキの関連記事:
「キビタキ夫妻」はこちら
「勉強熱心な努力家 キビタキ」はこちら
「夏の森のアイドル キビタキ」はこちら

<キビタキを脅かすもの>
森林の減少:生息場所がなくなります。繁殖地、越冬地の両方の環境が整っている必要があります。

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プロフィール

あーちゃん

Author:あーちゃん
バードウォッチング(探鳥)を通して、自然保護(環境保護)の重要性を痛感。天然記念物(絶滅危惧種)の野鳥や個性豊かな鳥さんとの出会いを独自の目線で紹介していきます。

埼玉県在住。
家族:たーさん(旦那)、ふーちゃん(鳥)

あーちゃんは、専門家ではありません。したがって、このサイトの記載内容については、正しくない可能性がありますので、あしからず。また、写真の綺麗さを追求し、紹介するサイトではありませんので、ご注意を!

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