タイムサービス クイナ

野鳥の世界 クイナ

とっても警戒心が強く、なかなか姿を見せてはもらえない、クイナという鳥さんがいます。夏季は北海道や本州北部、冬季は本州中部以南で観察することができるようです。

今回は、このクイナのお話です。

縄張り意識が強いせいか、クイナのけたたましい鳴き声を幾度か聴き、アシ原でチラリと姿をみかけたことがあるものの、写真を撮らせてもらう機会は、そうそうありませんでした。

ある冬の午前中、休憩しようと、たまたま腰を降ろした際、草むらの木の根元で何かが動いているのに気がつきました。急いで、双眼鏡で確認すると、クイナ!です。用心深い彼らは、すぐに草むらに逃げ込んでしまうので、今回も「どうかな~?」と様子をうかがっていると、ソロリソロリと姿を現し始めました。急いで、パシャリ。

クイナ1
2011年1月 埼玉県 北本自然観察公園 クイナ

クイナは、雑食で、昆虫や小魚、植物の実などを食べるので、この時は小魚でも食べていたのかもしれません。くちばしがキラキラと水で光っていましたので。
少し距離はあるものの、クイナは、あーちゃん達の存在にとっくに気付いており、こちらの様子をうかがっているようでした。

クイナ2
バッチシ、こちらを観ています。

クイナは、全長約30cmと少し大きめで、背は褐色、腹部は横斑のある保護色になっていますが、くちばしが赤いので、そこだけは目立ちます。

クイナ3
くちばしだけおしゃれ?

そして、草むらを目指して、ズンズンと進み始めました。

クイナ4
「見つかっちゃった!」

クイナらしく、尾羽をピンと立ててます。

クイナ5
「さっさと退場するか」 もっとゆっくりしてていいよ!

その後、クイナは草むらの中に入り込み、姿を消してしまいました。この公園は、人が大勢歩いているので、この時出会ったクイナは、わりと慣れているように思うのですが、それでも、かなり早い退場でした。時間限定の「タイムサービス!」だったようです。

気配は感じても、なかなか姿を見せてくれないクイナさん、今後は時間延長してもらえると嬉しいです!チュ!

<余談>
珍しいヤンバルクイナシロハラクイナ、ヒクイナとの出会いの方がずっと早く、何故か最も身近に生息しているクイナは、もったいぶって?か、なかなか写真を撮らせてはもらえませんでした。いつでも会えると思っても、実は全くそんなことはないのですね。野鳥との出会いは、本当に運次第だなーとつくづく思います。

クイナの関連記事「かくれんぼ名人(名鳥)を探せ! クイナ」はこちら

<クイナを脅かすもの>
草地・アシ原・水田の減少:生息場所がなくなります。
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テーマ : 散策・自然観察
ジャンル : 趣味・実用

短足の頑張り屋 キアシシギ

野鳥の世界 キアシシギ

短くて黄色い足がチャームポイントのキアシシギという鳥さんがいます。シギの仲間の野鳥で、日本では渡りの時期に頻繁に観察することができるようで、九州や南西諸島では越冬する場合もあるそうです。

今回は、このキアシシギのお話です。

キアシシギの飛来場所は、干潟や磯など。ということは、観察できるチャンスの多いキアシシギといえども、海のない埼玉では、なかなか出会う機会がない!ってことになります・・・。が、宮古諸島では、様々な場所で、たくさんのキアシシギが姿を見せてくれました。キアシシギは、体長約25cmと少し小さめなので、双眼鏡で覗かないと、判別できない大きさです。

キアシシギ1
2010年10月 沖縄県宮古島ウプカー・マングローブ付近の海岸
黄色い足のシギなので、キアシシギ(冬羽)

キアシシギは短足ですが、水深の浅いところでは、チャポンと入って、採餌できるようです。

キアシシギ2
「短足だけど・・・」

キアシシギ3
2010年10月 沖縄県伊良部島 キアシシギ(冬羽)
「浅いところは、大丈夫!」

マングローブでも、数羽のキアシシギを見かけました。あちらこちらと歩き回って、カニを探しています。

キアシシギ4
2010年10月 沖縄県宮古島島尻マングローブ キアシシギ(冬羽)

キアシシギ5
「ここにカニが、いるかなー?」

くちばしを砂に突き刺す時は、チュウシャクシギアカアシシギと同様、キアシシギも、目を閉じていました!やはり、砂や海水が目に入らないようにするため?でしょうか。

キアシシギ6
「ギュッと目を閉じるんだよ」

この時出会ったキアシシギたちは、そのまま越冬したのか、さらに南下したのかは分かりませんが、ここぞ!とばかりに、みなさん忙しそうでした。

春になると、北の繁殖地に向けて旅立つことになるので、それまでの間、栄養をつけるべく、短い足をフル回転させて頑張ってカニを見つけてくださいね、キアシシギさん!チュ!

<余談>
キアシシギの繁殖地はシベリア北東部やカムチャツカ半島など、越冬地は東南アジアやオーストラリアなど、と言われているため、かなりの距離を移動していることになります。
エネルギーの補給が欠かせないためか、ちょこまかと動き回ってひたすら食べ続けるキアシシギを見かける機会がとても多かったです。旅鳥たちが効率よく甲殻類を捕食するには、カニがた~くさん生息しているマングローブに行くのが一番手っとり早いようです。
多くの生命を育むマングローブは、野鳥たちにとっても、大切な場所なのですね。

キアシシギの関連記事「波にも負けず戦法 キアシシギ」はこちら

<キアシシギを脅かすもの>
砂浜・干潟・磯・水田などの減少:生息場所がなくなります。繁殖地、越冬地の両方の環境が整っている必要があります。

テーマ : 散策・自然観察
ジャンル : 趣味・実用

夫婦仲の実態は? オシドリ

野鳥の世界 オシドリ

仲のよい夫婦を表す言葉「オシドリ夫婦」の語源となった、オシドリという鳥さんがいます。カモの仲間の野鳥で、東北以北で夏季、それ以外の地域では冬季、または周年観察することができるようです。

今回は、このオシドリのお話です。

オシドリは、雑食なのですが、ドングリも好物らしく、森の近くの池や湖を好むようです。カモの仲間なので、ドングリ?とは、ちょっと不思議な気がしますが。周囲に森があるダム湖で、オシドリのつがいを2組、見かけたこともあります。森が近くにある、というのが生息場所として重要のようです。

ある冬の寒い日、雑木林に囲まれた、とある公園の池に、カルガモマガモ、オナガガモ、コガモたちと一緒に、数羽のオシドリがいるのを発見。かなり近い距離だったため、写真を撮らせてもらうことにしました。
秋以降のオシドリのオスの羽色は、それはそれはカラフルで、目が覚めるような色合いです。

オシドリ1
2011年1月 埼玉県とある公園 オシドリ(オス)

オシドリ2
なんともまぁ、派手な色合い! オシドリ(オス)

オシドリのオスは、イチョウ羽と呼ばれる大きな羽も後方についています。カラフルな色合いに加え、何ともインパクトのある野鳥ですね。

オシドリ3
後方に大きなイチョウ羽 オシドリ(オス)

この美しい羽色は何のため?それはもちろん、メスへのアピールのため!ですね。その公園には、メスもいて、すでにつがいとなっているらしく、オスがべったりとメスの側に寄り添っていました。

オシドリ4
オシドリのつがい(メス:左、オス:右)

オシドリのメスは結構地味ですが、野鳥の世界ではメスがモテモテなので、心配ご無用です。オスがメスに優しく寄り添い、「末永く一緒に暮らそう!」と、いわんばかりの光景でした。これぞまさに「よっ!オシドリ夫婦!」と言いたくなりましたが、実状はちっとばかり違うようです。

他のカモ類と同じく、オシドリ夫婦も、抱卵、子育てはメスのみがおこなうため、卵が無事生まれると、即つがいを解消(離婚)します。そして次の繁殖期には、別の相手とつがい(結婚)となります。ということは・・・「オシドリ夫婦」の実態は、「離婚・結婚を繰り返す、浮気者夫婦」だったのですね!
どうやら、「オシドリ夫婦」という言葉は使わない方が無難のようです。

オシドリ5
「すぐ離婚なんて、あなたはそんな薄情者じゃーないわよね?」とメス(右)、
「う~ん・・・自信ないな・・・」とオス(左)

モテ男になれなかった、カラフル君たちは、どうしているかというと・・・オス同士で仲良く寄り添っていました。

オシドリ6
「女性って見る目がないなー」、「ほんと、ほんと!」
相手がいないオシドリのオスたち

もう、やけっぱち?

オシドリ7
「この際、マガモのメスにでも、アタックしてみるか!」 そりゃ、まずいでしょう。
オシドリのオス(前)、マガモのメス(後ろ)

一時だけの相手のために、カラフルな色合いに変身する、オシドリのオスたち。人間界に一波乱起こしそうな、オシドリ夫婦の真相を教えてくれてありがとう!チュ!

<余談>
オシドリの生態を知った時、「え~!オシドリ夫婦の言葉を作った人は、最初にちゃんと調べなかったの???」と、叫びたくなりました。
オシドリ夫婦という言葉が使えないとなると、代役は誰がいいかなー。夫婦仲がよい野鳥といえば・・・カラス!
けど、「カラス夫婦みたいですね!」と言われても、嬉しくないか。

<オシドリを脅かすもの>
湖・沼・河川・森林の減少:生息場所がなくなります。

テーマ : 散策・自然観察
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花の代役はお任せ! アカウソ

野鳥の世界 アカウソ

オスは、赤っぽいお腹がキュートな、アカウソという鳥さんがいます。アトリの仲間の野鳥で、冬季、九州以北の森林などで観察することができるようです。

今回は、このアカウソのお話です。

ウソの仲間は、丸っこい体に赤い顔がかわいらしく、冬季には出会いたい野鳥なのですが、ここ数年は、あまり出会う機会がありませんでした。いつ出会えるかは運次第。
ある暖かい冬の日、山林をブラブラと散策中に、木の芽にしがみついている、小さな塊を発見!双眼鏡で確認すると・・・アカウソです!

アカウソ1
2011年2月 奥多摩の山林 アカウソ(オス)

オスは、顔は赤く、お腹はうっすらピンク色で、それはそれはキュートです。

アカウソ2
アカウソ(オス)

アカウソのメスは、ちょっと地味な色合いですが、それでもなかなかかわいらしいです。

アカウソ3
アカウソ(メス)

アカウソは、オス3羽とメス2羽がいて、動き回っています。みなさん何をしているかというと・・・夢中で、桜の花芽をポリポリと食べていました。
アカウソの大きさは約16cm、丸裸の木々に、ほんのりと彩りを添えているような光景です。花の代役のつもりでしょうか。

アカウソ4
花の代役はお任せ! アカウソ(オス)

なかなか、豪快な食べっぷりです。食べカスがくちばしに、たくさんひっついているアカウソもいました。

アカウソ5
花芽をガブ! アカウソ(オス)

アカウソ6
「お~、うまい!」

あっちで、ポリポリ、こっちでポリポリと忙しそうです。

アカウソ7
「これも絶品!」 アカウソ(オス)

アカウソ8
「こっちも美味しいわ!」 アカウソ(メス)

という会話があったかどうか定かではありませんが、ウソの仲間は、梅の花芽なども食べてしまうので、梅園などでは、害鳥として嫌がられることもあるそうです。観賞用に人が楽しみにしている梅も、野鳥にしてみれば、ただのご馳走!なのですね。

しばし、アカウソたちの食事風景を観察させてもらった後、再び、山林を歩いていくと、かなり低音の「ヒッ、ヒッ、ヒッ」という鳴き声が聴こえてきました。「あれま、へたくそな鳴き方!これはきっと若いルリビタキが、縄張り宣言の練習をしているんだー」と、声のする方に進んで行くと・・・アカウソのオスが懸命に鳴いている姿がそこに・・・あれれ、間違えちゃった!

今後は、花芽を食べる代わりに、自らが花の代役となって、ぜひとも汚名を返上してくださいね、アカウソさん!チュ!

<余談>
亜種ウソと亜種アカウソのメスは区別が難しいそうですが、この時出会った、群れのオスは全てアカウソだったので、メスもアカウソと思われます。その後、別の場所で出会った群れもアカウソでした。
亜種ウソは日本でも繁殖しているため、冬季に出会う確率は高いような気がするのですが、昨年は見かけず、この冬はたったの1羽を見かけただけです。何が原因か・・・気になるところです。

ウソの関連記事:
「食べてよし!の花芽はどれ? アカウソ」はこちら
「食べるが勝ち! ウソ」はこちら
「注目の的 ウソ」はこちら

<アカウソを脅かすもの>
森林の減少:生息場所がなくなります。繁殖地、越冬地の両方の環境が整っている必要があります。

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いっちょ前の道は遠いよ! オオマシコ

野鳥の世界 オオマシコ

「みんなで枯れ葉に同化? オオマシコ」の続きです。

さて、オオマシコのオスが、真赤な成鳥になるまでには、数年かかるといわれています。数年間、無事に生き延びた姿とは、どのようなものでしょうか?

オオマシコ10
2011年3月 とある山林
数年間、生き抜いた勝利の姿 オオマシコ(オス:成鳥)

オオマシコのオスが成長すると、頭部や顎が銀白色になり、かなり迫力があります。

オオマシコ11
見事な白ヒゲのオオマシコ(オス)

オオマシコは、警戒心が薄いといわれていますが、動くものに対しては、非常に警戒します。動かず、じっと観察するだけなら、のんびりとした食事風景を見せてくれます。このオオマシコのオスは、木の芽をムシャムシャと食べていました!

オオマシコ12
「種子もいいけど、木の芽もうまい!」

オオマシコ13
「俺様の白ヒゲは、すごいだろ?」

そして、この後、群れで移動すべく飛び去ったのですが、その際、このオオマシコのオスが、ちょっとの間だけ、木の枝に止まってくれました。

オオマシコ14
「ちょっとだけ、サービスしてやるか」

オオマシコ15
「はいよ!っと」 ありがとう!

「あ~、とうとう行ってしまったなー」と、思っていると、約1時間後、別の場所で再会!他のオオマシコのみなさん同様、地面でモゾモゾと餌採中でした。1羽だけ真赤だと、同じ群れ!と分かりやすいですね。

オオマシコ16
「ここにも美味しい種があるんだー。

オオマシコ17
「今日はいい天気だ!」

と、これは、本当は警戒ポーズです。首をぐいっと伸ばしていますよね。山道に姿を現したオオマシコをもっとよく観たい!と思い、うかつにも、ちょっとだけ動いてしまったのです・・・。案の定、この後、真赤なオオマシコのオスは飛び去ってしまいました・・・さようなら~。

「もっとよく観たい!と思うのなら、決して動いてはいけない!」ということを再度肝に命じつつ、次は、いつ出会えるかなー。くれぐれも渡りの旅路には気をつけてくださいね、オオマシコさん!チュ!

<余談>
後で分かったのですが、オオマシコがその山林に飛来したのは、実に数年ぶりのことだったそうです。何も知らず、ブラリと行って、オオマシコに出会えたとは、何とも嬉しい出来事でした。
枯れ草や枯れ葉に紛れているオオマシコは、ぱっと見は分からないので、あーちゃんとたーさんが観察している最中、他のバードウォッチャーの方がチラッと観て、気づかず通り過ぎてしまっていたそうです(たーさん談)。あーちゃんは、観察に夢中で、そんなことさえ、全く気づかず
冬季、枯れ草の中で、何かがモゾモゾと動いていたら・・・それは、珍しいオオマシコかもしれません!

オオマシコの関連記事「素敵な再会 オオマシコ」はこちら

<オオマシコを脅かすもの>
山林・草地・農耕地の減少:生息場所がなくなります。繁殖地、越冬地の両方の環境が整っている必要があります。

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プロフィール

あーちゃん

Author:あーちゃん
バードウォッチング(探鳥)を通して、自然保護(環境保護)の重要性を痛感。天然記念物(絶滅危惧種)の野鳥や個性豊かな鳥さんとの出会いを独自の目線で紹介していきます。

埼玉県在住。
家族:たーさん(旦那)、ふーちゃん(鳥)

あーちゃんは、専門家ではありません。したがって、このサイトの記載内容については、正しくない可能性がありますので、あしからず。また、写真の綺麗さを追求し、紹介するサイトではありませんので、ご注意を!

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