初心者の強い味方 マガモ

野鳥の世界 マガモ

カモ類の中では、とても身近な存在のマガモという鳥さんがいます。北海道と本州の一部で周年、本州以南では冬季に観察することができます。

今回は、このマガモのお話です。

野鳥観察を始めるには、双眼鏡を使用して、ターゲットとなる野鳥を視野に収めるという練習をしますが、動きの速い鳥さんをいきなり狙う!というのはダメです。必ず視野に入れるには、ほとんど動かない水鳥などが適しています。あーちゃんの場合、練習用に最初にお世話になった鳥さんが、マガモ!でした。

埼玉では、冬季にマガモを観察することができます。毎年、湖にたくさんのマガモが飛来するので、野鳥観察の初心者には、もってこい!のターゲットでしょう。水草を食べていたり、岸辺で眠っていたりと動きがスローなので、見逃すってことが、ないですからね!

マガモは、あの大きなおしりのおかげ?で、潜りには適していないようで、水面から消える、ということもありません。
食事中は、せいぜい顔や首を水にちゃぽんと浸ける程度です。

マガモ9
2010年12月 埼玉県とある湖 マガモ(オス)
「表面の水草を食べるのさ!潜水は苦手!」

冬季、マガモのオスは、繁殖期の羽色に変わっており、頭部が光沢のあるグリーンになっています。

マガモ2
2010年10月 埼玉県とある湖 マガモ(オス)

マガモ3
2010年12月 埼玉県とある湖 マガモ(オス)
きれいな色合いだねー。

マガモのメスは褐色なので、一見カルガモによく似ていますが、くちばしの色味が違います。マガモのメスはくちばし全体が橙色で上部に黒味がありますが、カルガモはくちばしの先だけが黄色いです。

マガモ4
2010年2月 埼玉県とある湖 マガモ(メス)

マガモは、オスもメスも羽部分に色のついた模様が入っており、ちょっとしたおしゃれポイント?になっています。

マガモ5
2010年10月 埼玉県とある湖 マガモ
羽部分に、さりげないおしゃれポイントが!

マガモは、越冬中につがいとなるため、オスとメスが一緒に泳いでいる姿をよく見かけます。

マガモ6
2010年12月 埼玉県 北本自然観察公園 マガモ(左:メス、右:オス)

このオスは、メスに熱烈アプローチをかけるかのごとく、しつこく追いかけ回していました。が、とうとうメスが根負けしたようで、仲良く泳ぎ始めました。カップル成立!

春になると、マガモたちは繁殖地に向けて旅立って行きます。大体3月ぐらいには、姿をみかけなくなります。が・・・6月におくつろぎ中のマガモっぽい野鳥を見かけました。「渡りをさぼった?マガモとアヒルから作られたアイガモ?マガモとカルガモとの交雑個体?・・・」といろいろ悩みましたが、謎のままです。

マガモ7
2010年6月 埼玉県とある川 マガモのオス?
はてさて、あなたは誰?

夏の北海道では、マガモファミリーに出会いました。幼鳥たちは、母鳥と変わらない大きさにまで育っており、連なって泳いでいました。

マガモ8
2010年7月 北海道網走市とある湖 マガモファミリー
無事、大きく育ったねぇー。

記念すべき野鳥観察第一号として記録されたマガモさん、双眼鏡操作の練習の際は、大変お世話になり、ありがとうございました。今後も、ゆったりとした動きで野鳥の魅力を多くの方にアピールしてくださいね!チュ!

<余談>
双眼鏡で野鳥を観察する際、慣れていないうちは大変難しいです。双眼鏡は視界が広めで、倍率は8倍ぐらいのものが使いやすいです。倍率が上がると視野が狭くなり、ターゲットを視界に捉えるのが難しくなります。(10倍の双眼鏡も持っていますが、木の葉が落ち、観察しやすい冬季のみ、使用するようにしています)

マガモなどの水鳥は容易に観察できるので、あまりじっくり観る機会が少ないかもしれませんが、「何か発見があるかも!」と思って観ると、きっと自分だけの気づきがあるはずです。
野鳥の世界には、地味な中にもはっとする美しさを備えている鳥さんたちがたくさんいますから!

<マガモを脅かすもの>
湖沼・池・河川の減少:生息場所がなくなります。繁殖地、越冬地の両方の環境が整っている必要があります。
狩猟:生息数が減ります。
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ジャンル : 趣味・実用

甲羅が箱に変身! ヤエヤマセマルハコガメ

日本には、野鳥以外にも絶滅が危惧されている動植物がたくさんいます。今回は、旅先で探鳥する際に出会った、とっても面白い甲羅を持つ「ヤエヤマセマルハコガメ(天然記念物)」というカメさんのお話です。

西表島で早朝探鳥に出かけた際、森の中を進んでいくと、ところどころで、ガサガサッと下の方から音がしていました。「何?ハブ?毒虫?」とおっかなビックリ状態で、ソロリソロリと進んで行くこと約30分。少し開けた場所に出ると、再びガサガサと音がします。音のする方向を観ると、何と、カメさんがノコノコと歩いているではありませんか!ようやく、ガサガサさんの正体が判明し、ほっと一安心。

西表島の生物図鑑で調べると、「ヤエヤマセマルハコガメ」という名前で、絶滅危惧種のカメさんだと分かりました。それにしても、こんな森の奥深いところに生息しているとは!

ヤエヤマセマルハコガメ1
2010年5月 沖縄県西表島 ヤエヤマセマルハコガメ

よ~く観ると、数匹のヤエヤマセマルハコガメが、ガサゴソと音をたてて、森の中を歩き回っていました。甲羅にオレンジ色の模様がある、きれいなカメさんです。

ヤエヤマセマルハコガメ2
森の中を歩き回る、ヤエヤマセマルハコガメ
甲羅の模様がきれいです。

ヤエヤマセマルハコガメは、石垣島、西表島に生息している日本の固有種です。生息地の破壊や、飼育目的での乱獲などにより、激減してしまったそうです。現在では、「保護されている」ということになっているそうですが、実際に目にした状況は、悩ましいものでした。

何故かと言うと・・・道路をノッタリノッタリと歩いているので、車に轢かれてしまうからです。実際、何度も道路を横断しているヤエヤマセマルハコガメを見かけましたし、轢かれて死んでしまった状態も目撃しました。

ヤエヤマセマルハコガメ3
道路にも頻繁に出没します。

「これは、いかん!」と思い、道路のド真ん中で立ち往生しているヤエヤマセマルハコガメを発見するたびに、道路脇に移動し、救出しました。

ヤエヤマセマルハコガメは、危険を察知すると、箱に蓋(フタ)をするかのごとく、頭・手足、尾が見えなくなります。ゆえに、ハコガメ(箱ガメ)と呼ばれるているのですね。

ヤエヤマセマルハコガメを救出する際、チョコッと失礼して、この見事な箱姿の写真を撮らせてもらいました。腹部が蝶番(ちょうつがい)になっていて、頭の部分にピッタリと蓋をしています。

ヤエヤマセマルハコガメ4
ヤエヤマセマルハコガメの腹部
蓋が閉まっています!

蓋をした状態を正面からパシャリ。

ヤエヤマセマルハコガメ5
蓋がピッタリと閉まって状態のヤエヤマセマルハコガメ
頭が全く見えません!

こんなに高機能な甲羅を持つヤエヤマセマルハコガメは、広葉樹林、河川、湿原などに生息し、雑食性で昆虫、ミミズ、果実などを食べるそうなので、わりと広範囲に歩き回るようです。その際に、道路に出没してしまうのですね。その他には、道路脇の溝に落ちて命を落とすケースもあるそうです。歩くことしかできないヤエヤマセマルハコガメの生息環境には、危険がいっぱいでした・・・。

次回、再会した時には、再び道路からの救出作業が待っているでしょうかねー。とにかく、車と密猟者には、くれぐれも注意してくださいね、ヤエヤマセマルハコガメさん!チュ!

<余談>
蓋の閉まるカメが日本に生息するなんて、本当に驚きでした。しかも、固有種とは!とっても珍しいカメさんなので、天然記念物に指定された後でも、違法に捕獲されるケースがあるようです。ただでさえ、激減しているのに、その上、交通事故や落下事故も後を絶たないようで・・・。この貴重なヤエヤマセマルハコガメが、安全に暮らせる日は、やって来るのでしょうか?どうか、頑張って生き延びてほしいです!

テーマ : 散策・自然観察
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お尻ふりふりダンサー イソシギ

野鳥の世界 イソシギ

短足でお尻の振り方がかわいいイソシギという鳥さんがいます。シギの仲間の野鳥で、本州中部以北では夏季、本州中部以南では周年観察することができるようです。

今回は、なかなか愛嬌のあるイソシギのお話です。

イソシギは、体長約20cmと小さめなのですが、肩に切れ込む白い模様と、尾羽を上下に動かす仕草から、イソシギと識別しやすいです。

イソシギは、水辺の近くであれば、いろんな場所に出没します。埼玉では、河原をトコトコと歩いているイソシギを見かけました。尾羽の上下の動きは、結構激しくリズミカルです。まるで「フンフン」と鼻歌を歌いながら、踊っているよう!

イソシギ10
2010年11月 埼玉県とある川 イソシギ
肩部分の白い切れ込み模様が目印!足は短め、尾はブンブン!

南西諸島では、マングローブ林の水辺でイソシギを見かけました。こちらもお尻はふりふりです。

イソシギ5
2010年10年 沖縄県宮古島島尻マングローブ イソシギ
「尾をふりふりしながら、リズミカルに歩くんだよ!」

イソシギは昆虫や軟体動物を食べますが、マングローブでは甲殻類も捕食します。

イソシギ6
2010年10年 沖縄県宮古島島尻マングローブ付近 イソシギ
「カニ発見!いただきっ!」

マングローブの遊歩道を、トコトコと歩いているイソシギを見かけました。

イソシギ7
2010年10年 沖縄県宮古島ウプカーマングローブ遊歩道 イソシギ
口がとんがっていて、ヒョットコに似ている?

畑の中を一目散に逃げていくイソシギを見かけました。

イソシギ8
2010年10年 沖縄県伊良部島の農耕地 イソシギ
君もヒョットコに似ているねー。

イソシギ9
「ヒョットコって言うから逃げるもんね!」

車中から観察させてもらっていたのに、こちらを振り返りながら、スタコラサッサと行ってしまいました。ヒョットコ呼ばわりが気に入らなかったかなー?

短足でヒョットコ顔でお尻ふりふりダンスもできるとあらば、きっと人気者になれるはず!なので、怒って逃げないでくださいね、イソシギさん!チュ!

<余談>
一見地味に思える野鳥であっても、よ~く観察すると、やはりその鳥ならではの個性があります。短い足でトコトコと歩き回り、お尻をふりふりしながら食べ物を探すイソシギの姿は、なかなか愛嬌があります。
野鳥の世界に生きる鳥さんたちは、怒ったり、喜んだり、歌ったり、踊ったりと、表現力がとても豊かなので、観ていてとても面白いです!

<イソシギを脅かすもの>
河川・湖沼・干潟の減少:生息場所がなくなります。

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ジャンル : 趣味・実用

高性能はメンテナンスが大事! カワウ

野鳥の世界 カワウ

大きくて黒く、潜水が得意なカワウという鳥さんがいます。ウの仲間の野鳥で、北海道北部で夏季、九州南部以南で冬季、それ以外の地域では周年観察できるようです。

今回は、このカワウのお話です。

鵜飼用の野鳥はウミウですが、カワウも鵜なので、魚を捕まえるのが大変上手です。カワウは、河川や湖、港湾などにも生息しています。食べる量が多いせいか、埼玉では魚がたくさん生息していそうな大きめの湖でよく見かけます。カワウは体長約80cmもあるので、止まっていても飛翔していも、よく目立ちます。
(日本では、カワウが鵜飼に使われるケースもあるそうです。シバラボさん、情報ありがとうございます!)

カワウ1
2009年10月 埼玉県とある湖 カワウ(婚姻色)

カワウは群れでいることが多く、ある湖では、たくさんのカワウを観ることができます。

カワウ2
2010年9月 埼玉県とある湖 カワウの群れ

通常のカワウの色合いは、くちばしから顔にかけての黄色を除けば、真っ黒!です。

カワウ4
2010年12月 埼玉県とある湖 カワウ

カワウは冬季も繁殖できる野鳥なので、冬に頭部が白っぽい婚姻色のカワウを観ることができます。

カワウ3
2010年12月 埼玉県とある湖 カワウ(少しだけ婚姻色)

ここで、カワウの体の不思議について、です!
ペンギンなどは、羽を退化させ、泳ぎに特化した体に進化していますが、カワウは空も飛べるので、それなりに大きな翼を持っています。
カワウは、何故、あの大きな体で結構深いところまで潜ることができ、魚を捕まえる名人になれたのでしょうか?

答えは、「カワウの羽は油分が少なく、水の抵抗が少ないから!」でした。

カワウは身一つで水・陸・空の3空間を上手に利用します。しかし、高性能なものほど、メンテナンスには時間がかかるもの。カワウも例外ではなく、羽のお手入れにかける時間は、半端ではありませんでした。これでもか!というぐらい、時間をかけて羽づくろいに専念します。

カワウ5
2010年10月 埼玉県とある湖 カワウ(胸に白色部があるので、多分幼鳥)
「羽のお手入れは、とっても大事!」

カワウ6
2010年12月 埼玉県とある湖 カワウ(婚姻色)
「すみずみまでしっかりと!」

カワウは、濡れた羽を広げて乾かしていることも多く、その場合は、ずっと同じ姿勢のままです。よく疲れないなーと感心します。

カワウ7
2009年10月 埼玉県とある湖 カワウ
「どっぷり濡れるので、ちゃんと羽を乾かさないと!」

一時は、水質の環境悪化により、大幅に生息数を減らしてしまったカワウ。水質が改善された現在では、逆に数が増えすぎて、狩猟鳥に指定されているそうです・・・。

水・陸・空を自由に行き来できるカワウさん、人間の勝手な都合に負けずに、頑張って生き抜いてくださいね!チュ!

<余談>
カワウを改めてじっくり観察してみると、何てすごい機能を持っているのだろう!と感心してしまいました。
人間が潜水するには、酸素ボンベや水中めがねなどの装備が必要です。人間が空中を飛翔するには、パラグライダーや飛行機を使ったりと、これまた機材に頼らざるをえません。
それを考えると、何の装備もないまま潜水したり、飛翔したりできるカワウは、身一つで、全てをやってのけるのですから。野鳥の世界には、名人が多いですね!

<カワウを脅かすもの>
湖沼・池・河川の減少:生息場所がなくなります。
狩猟:生息数が減ります。

テーマ : 散策・自然観察
ジャンル : 趣味・実用

ダイサギ流、魚の取り扱い方法 ダイサギ

野鳥の世界 ダイサギ

魚を食べる野鳥は、ヒレがひっかからないよう、頭から呑み込むと言われています。捕まえた魚を頭からゴクンと呑み込むには、どのように魚を扱うのがベストなのでしょうか?ちょうど、ダイサギが魚の扱い方を再現してくれましたので、今回は、その紹介です。

<ダイサギ流、魚の取り扱い方法>

1.おいしいお魚を最寄の池から捕まえてきます。

ダイサギ6
2010年10月 沖縄県宮古島とあるゴルフ場の池付近 ダイサギ
「お魚は新鮮さが一番!」 かなり大物だけど、大丈夫?

2.魚を少しずつ、くちばしの下の方へずらしていきます。

ダイサギ7
「落っことさないよう、注意が必要!」

3.魚の口をくわえます。

ダイサギ8
「ここがポイント!」

4.そして・・・えいっ!とばかりに、魚を離します。

ダイサギ9
「思い切りよく!」

5.パクっ!と、頭から魚をくわえます。

ダイサギ10
「ここが一番大事!」

6.あとは、頭を上に向けて、魚がのどを通りやすくするだけ。

ダイサギ11
「慌ててむせないように!」

7.魚を呑み込んだ後、のどが膨れていれば、完璧!

ダイサギ12
「ごち!」 お~、お見事!

「こんなに大きな魚をどうやって呑み込むのだろう?」と観ていると、とっても器用にくちばしを使って、見事に魚の向きをかえて、ゴクンと食べてしまいました。
この間、一度たりとも魚を落とすことなく、です。魚は活きがよく、結構暴れていたように見えたのですが、さすがプロ?ですね。

野鳥の世界の代表として、魚の取り扱い方法を見せてくれて、ありがとう、ダイサギさん!「ごち!」の表情がカメラ目線で、バッチシ決まっていましたね!のどに詰まらせると大変なので、あまり大物を狙いすぎないよう、気をつけてくださいね!チュ!

<余談>
ダイサギは、くちばしを人間の手先のように器用に使うものだな―と、ほとほと感心させられました。いったん、魚を地面に置いた上で、頭からくわえればいいのに、と思うのですが、魚が逃げたり、ライバルに盗られたり、とそれなりに問題が多いのでしょう。確実に頭から食べる方法として、空中キャッチ!が一番なのでしょうね。ん~、すごい!

ダイサギの関連記事「シラサギ代表! ダイサギ」はこちら

<ダイサギを脅かすもの>
水田・川・湖沼・干潟の減少:生息場所がなくなります。繁殖地、越冬地の両方の環境が整っている必要があります。

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プロフィール

あーちゃん

Author:あーちゃん
バードウォッチング(探鳥)を通して、自然保護(環境保護)の重要性を痛感。天然記念物(絶滅危惧種)の野鳥や個性豊かな鳥さんとの出会いを独自の目線で紹介していきます。

埼玉県在住。
家族:たーさん(旦那)、ふーちゃん(鳥)

あーちゃんは、専門家ではありません。したがって、このサイトの記載内容については、正しくない可能性がありますので、あしからず。また、写真の綺麗さを追求し、紹介するサイトではありませんので、ご注意を!

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