逆さまでも歩けるよ! ゴジュウカラ

野鳥の世界 ゴジュウカラ

日本で観察できる野鳥の中で、唯一逆さまを向いて、歩くことができるゴジュウカラ。今回は、その面白い姿を紹介します。

ゴジュウカラは、カラ類の仲間なので、動きが非常に素早いです。双眼鏡で追いかけるのも難しいため、写真となるとなおさら。さらに、逆さまを向いている姿を撮らせてもらうとなると、よほど運がないと無理かなーと感じていました。

夏に北海道を訪れた際、薄暗い森の中で、素早く動き回るゴジュウカラ(シロハラゴジュウカラ)に出会いました。すぐ近くの木にいて、下に向かって歩いています。「あー、今度こそは!どうか、そのまま、そのまま!」と願いつつ、急いで写真を撮らせてもらいました。ついに逆さま歩きの決定的瞬間です!

ゴジュウカラ4
2010年7月 北海道知床 シロハラゴジュウカラ
下から見ると、デコが目立ちますねー。

ゴジュウカラ5
「デコがどうしたって?顔もちゃんと撮ってよ!」 はいはい。

ゴジュウカラは、この後すぐに猛スピードで動き出し、上の方に行ってしまいました。「もう終わりか―、早」と思っていると、枝の陰から、チョコンと顔が見えています!なんだか、こちらの様子をうかがっているようでした。

ゴジュウカラ6
「まだ、いるの?」 はい、います・・・。

そして、枝の上で停止し、動かなくなりました。どうやら、休憩モードに入ったようです。

ゴジュウカラ7
「あー疲れた。休もうっと!」 どうぞ、ごゆっくり!

その後、しばらく観察していましたが、ゴジュウカラが動く気配はありませんでした。こんなに長時間、じっとしているゴジュウカラを観るのは、初めてでした。

ようやく、逆さま歩きの写真を撮らせてくれて、ありがとう。ついでに休憩姿まで披露してくれて、大感激です。また、お会いしましょう!チュ!

<余談>
ゴジュウカラの写真撮影は、過去に幾度となくチャレンジしたものの、ゴジュウカラの残像がぼや~っと写っているだけで、「心霊写真?」というものばかりでした・・・

動きの素早い野鳥であっても、たま~に、その姿をゆっくりと見せてもらえる機会があると、本当に嬉しくなります。上記のシロハラゴジュウカラに出会った場所は、ヒグマがたくさんいると言われている森だったのですが、こちらから出向いていくと、こんな素敵な出会いもあるってことですね!「虎穴に入らずんば虎子を得ず」は、野鳥の世界にも通用する?

ゴジュウカラの関連記事「身軽な曲芸師 ゴジュウカラ」はこちら

<ゴジュウカラを脅かすもの>
森林の減少:生息地がなくなります。
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シラサギ公園 チュウサギ(準絶滅危惧種)

野鳥の世界 チュウサギ

シラサギ類は、繁殖時にはサギ山というのを作りますが、渡りの際も、大勢で群れるようで、いつかその姿を観てみたい!と思っていました。今回は、2組のチュウサギ(準絶滅危惧種)の群れに出会った際のお話です。

チュウサギは埼玉では夏鳥ですので、秋になると、越冬地を目指して南下を開始します。冬季、九州や南西諸島で越冬するチュウサギが少数いて、数羽程度なら見かける機会はありましたが、群れに出会ったことはありませんでした。「どこで群れに会えるかな―」と思っていると、宮古諸島で出会いました!

宮古島でフェリー乗り場を目指し、車で北上している最中、左手の海岸に奇妙な光景を発見しました。遠くの木々に白い点々がたくさん付いているのです。「あれは、何?」と、車を停めて、確認することに。

遠くの緑に白い斑点がたくさん・・・。

チュウサギ7
2010年10月 沖縄県宮古島
あの白い物体は・・・?

ズームで確認してみると、シラサギのようです。小さすぎて、種類が分かりません。

チュウサギ8
シラサギの群れ?

シラサギたちのいる木々の裏手に行ってみることに。ちょうどお昼寝タイムのようで、ほとんどの鳥さんが羽に顔をうずめて眠っています。時々、起きて顔をあげる鳥さんがいるので、驚かさないよう、そぉーと近づいて、パシャリ。

チュウサギ9
お昼寝中のシラサギの群れ

起きている鳥さんの顔から判断すると、どうやらチュウサギ軍団のようです。それにしても、すごい数です。一斉に飛来してきたのでしょうか?野鳥の世界には、群れるのが好きな鳥さんが多いですねー。このチュウサギたちは、一瞬顔をあげても、すぐに眠ってしまう鳥さんばかりで、とにかくとてもお疲れの様子でした。

次にシラサギの群れに出会ったのは、宮古島の左手に位置する伊良部島です。車でブラブラと移動している最中、不思議な光景を目にしました。たくさんのシラサギが公園でくつろいでいるのです。人間は一人もおらず、シラサギ専用公園と化していました!

チュウサギ10
2010年10月 沖縄県伊良部島
公園にシラサギがたくさん・・・。

ズームで見ると・・・この群れもチュウサギ軍団でした。

チュウサギ11
公園内を歩き回るチュウサギ

チュウサギ12
「この公園は、シラサギ専用!」 えー、そうなん?

チュウサギオンリーの群れかと思いきや、くちばしの黒いコサギが紛れています・・・。

チュウサギ13
チュウサギの群れにコサギ(右から2番目)が。

コサギもシラサギの仲間なので、入園は許可されているようです。残念ながら、人間は立ち入り禁止のようなので、車中からひっそりと観察させてもらいました。

この時出会った2組のチュウサギの群れは、その後、どうしたでしょうか?多くのチュウサギたちは、さらに南へ向けて旅立ってしまったでしょう。中には、この公園で越冬することに決めたチュウサギもいたかもしれませんね。「わしは、もう年なのでシラサギ公園で冬を越すことに決めたのじゃ」などと言いながら・・・。

またいつか、シラサギ公園でお会いしましょう、チュウサギ軍団さん!次回は、入園を許可してもらえると嬉しいです!チュ!

<余談>
この夏、埼玉でチュウサギを見かけたのは、たったの一回だけだったので、宮古諸島でチュウサギの群れを目にした時は、とても贅沢なものを見せてもらっている気がしました。
今後、農薬を使用しない田畑(えさ場)がどんどん増えると、それに比例してチュウサギたちも増えてくれるはずなので、いつか、シラサギ公園が定員オーバーになるぐらい繁盛しているところを見てみたいものです!

チュウサギの関連記事「子供には負けないよ! チュウサギ(準絶滅危惧種)」

<チュウサギを脅かすもの>
田畑・草地・湿地の減少:生息場所がなくなります。繁殖地、越冬地の両方の環境が整っている必要があります。

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ライバルは自分 ヤマセミ

野鳥の世界 ヤマセミ

人を恐れないヤマセミと出会って以来、近くを通る際は、様子を見に行くようにしていました。たまたま、ヤマセミの縄張り意識の強さを見せてくれるという、とても面白い光景を目撃しましたので、今回はその紹介です。

早朝7時30分頃、現地に到着。「ちょっと遅いかな―」と思いつつ、渓流に向かって進んで行くと、大勢のバードウォッチャーの姿が見えてきました。今日は、ヤマセミは姿を現したようです。

「もっと早く来ないとダメよ!朝早くはチョロチョロしていたけど、もういないかもよ!」と、おばさまバードウォッチャーの方に叱咤激励されつつ、ヤマセミがどこにいるかを探してみると、今回は、面白い場所にいました。

ある建物の庭に入り込んで、ぼぉーとしています。その手前には、大勢のバードウォッチャーが並んでおり、ヤマセミとの距離は約10mほどなのですが、ヤマセミは、全く気にしていない様子でした。もちろん、誰もブラインドを使用していません。

ヤマセミは青いカバーの陰にいるので、頭が見えませんが・・・。

ヤマセミ6
2010年10月 奥多摩付近の渓流 ヤマセミ(メス)

その後、ヤマセミは別の場所へ移動し、壁に向かって、奇妙な行動をとり始めました。クチバシを壁にコンコンと当てているのです・・・。

ヤマセミ7
壁を突っつくヤマセミ(メス)

時々、クチバシを開いたりしながら、まるで何かを威嚇しているみたいです。壁を威嚇する必要はないので、これはきっと、窓ガラスに映った自分を侵入者だと思い込み、追い出そうとしているのでは?と思いました。

そういえば、「あのヤマセミは、窓ガラスに突進し、脳震とうを起こして、地面にひっくり返っている」ことがあるそうで、「おバカなのよ~」と、おばさまバードウォッチャーの方が言われていたのを思い出しました。

ヤマセミは、単なるおバカさんだったのではなく、ライバルが縄張り内に侵入とあらば、突撃して撃退すべし!とばかりに、闘争心をメラメラと燃やし、窓ガラスに映った自分に向かって、体当たりを喰らわせていたのでしょう。(野鳥の世界では、縄張りはとっても重要ですからね。)結果、自分が撃沈してしまったのですが・・・。

これは、人工物の近くに縄張りを持ってしまったという不運によって、引き起こされる事件だったのですね。縄張り意識の強い、ヤマセミならではの出来事だと思います。このヤマセミは、人間よりも、縄張り内に侵入したライバル(窓ガラスに映った自分)をより警戒するため、建物付近をウロつくようになり、人が近くにいても、そっちまで気が回らなくなってしまったのでしょうね。

我々人間にしてみると、出会うことがとっても難しいヤマセミの姿をブラインドなしで間近で観察できるなんて夢のような出来事ですが、当のヤマセミにとっては、常にライバル(窓ガラスに映った自分)が頻繁に出没する場所は相当ストレスが溜まることでしょう。

その後、ヤマセミは、向こう岸のお気に入りの枝に止まり、しばらくの間、キョロキョロしていました。

ヤマセミ8
「ライバルは、ここにはいないわよね?」

ヤマセミ9
そこなら、大丈夫だよ!

何かと気苦労の多いことと思いますが、ライバル?に負けずにいつまでも元気でいてくださいね!チュ!

<余談>
窓ガラスに森などが映り込んでいて、ガラスと気づかずに野鳥が衝突してケガをしたり、死亡したりするケースは多いようです。猛禽類のシールなどを窓ガラスに貼っておくと、衝突を避けることができるそうですが、試したことがないので、効果は分かりません。

上記の珍しいヤマセミの場合は、自分の姿が映っている窓ガラスに突進してしまうのですが、この場合の回避方法は、何がベストでしょうか。魚のシールでも貼っておけば、そちらに気をとられて、突進は避けられないでしょうかねー。「空中に魚がいる?何で???」と。逆に「お魚ゲットー!」と意気込んで、窓ガラスを割ってしまうかなー。

ヤマセミの関連記事:
「果てしなき戦い ヤマセミ」はこちら
「人間なんて、へっちゃらさ! ヤマセミ」はこちら

<ヤマセミを脅かすもの>
渓流の減少:生息場所がなくなります。
川遊びをする人:営巣を放棄するケースがあるそうです。
窓ガラス?:ガラスに映った自分の姿を侵入者と勘違いし、激突してしまう。

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大判小判 オオバン

野鳥の世界 オオバン

体は黒く、くちばしが白っぽいオオバンという鳥さんがいます。クイナの仲間の野鳥で、日本では夏季は全国で、冬季は東北南部以南で観察することができるようです。

今回は、このオオバンのお話です。

オオバンは、陸上でも採餌する他のクイナ類と違い完全な水鳥で、水生植物を主食としているそうです。そのせいか、クイナの中では最も泳ぎが上手だそうで、湖で見かける機会が多いです。

オオバン3
2010年11月 埼玉県彩湖 オオバン

顔が黒いので、目がどこにあるのかわかりづらいですが、よ~く観ると、小さなお目めがポチンと付いています。

オオバン2
2010年10月 埼玉県とある湖 オオバン
目はどこ? 「ちゃんとあるよ!」

普通のバンの大きさは約32cm、オオバンのサイズは約39cmです。バンより少し大きいということで、オオバンと名付けられています。ある秋の日の夕方、オオバンとバン(幼鳥)がちょうど一緒に泳いでいる姿を目撃しました。分かりやすいよう、この2羽を勝手に「大判(オオバン)、小判(バン)」と命名!

オオバン4
2010年10月 埼玉県とある湖 大判(左)、小判(右)

この2羽は、幾度となく潜りっこを繰り返していました。こんな会話が聴こえてきそうです。(ちょっと時代劇風)

オオバン5
「拙者(せっしゃ)が先に」と潜る大判(左)、
「拝見つかまつる」と小判(右)

オオバン6
「今度はお主が」と大判(左)、「では拙者が」と潜る小判(右)

オオバン7
「では、同時にいたそう」と一緒に潜る大判(左)小判(右)

オオバン8
「結果はいかに?」と大判(左)小判(右)(ちょっとボケてますが・・・)

オオバン9
「馳走はなしか・・・」と大判(左)、
「無念でござる・・・ガックリ」と小判(右)

あれれ、何度も潜っていたのに、結局ご馳走は見つからなかった様子の大判小判さん。それにしても、この2羽がこんなに仲よしとは知りませんでした。なかなか微笑ましい光景を披露してくれてありがとう!次回は、仲良くご馳走を見つけてくださいね、大判小判さん!チュ!

<余談>
この湖では、オオバンの姿はよく見かけていたのですが、バンの姿を観たのは今回が初めてでした。「あっ、バンもいたんだ!」と思いきや、2羽で仲良く潜り始めたので、とても驚きました。同種であっても、餌を食べる時は、よく「あっち行け―」と追い払う仕草をする野鳥が多い中、「これは一体どうしたことか?」と見入ってしまいました。野鳥の世界には、大空のごとく心の広~い鳥さんたちが、きっと大勢いるのでしょう!

<オオバンを脅かすもの>
湖沼・河川の減少:生息場所がなくなります。

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貴婦人の素顔 セイタカシギ(絶滅危惧種)

野鳥の世界 セイタカシギ

ピンク色の長~い足を持つ、セイタカシギ(絶滅危惧種)という鳥さんがいます。昔は、日本でほとんど観察することができなかったようですが、数十年前から、東京湾付近や伊勢湾などで周年、それ以外の地域では渡りの時期に観察することができるようになったそうです。

今回は、このセイタカシギのお話です。

セイタカシギは、何といっても、その長い足に特徴があります。体長が40cmなのに対し、足の長さは何と25cmもあるのです!その姿のおかげで、野鳥の世界の中でも、随分と優雅なイメージを持たれており、セイタカシギは「水辺の貴婦人」とか、「水上のバレリーナ」などと呼ばれています。

南西諸島では、何度かセイタカシギを見かけたことがあります。宮古島の左側に位置する伊良部島では、ため池のようなところで、セイタカシギを見かけました。このセイタカシギも、渡りの最中に伊良部島に立ち寄ったのでしょう。

セイタカシギ2
2010年10月 沖縄県伊良部島 セイタカシギ(冬羽)

水際に佇む姿は、まさに「水辺の貴婦人」のように気品があります。

セイタカシギ3
細くて長い足だねー。羨ましい!

次は、水の中にドップリと浸かりながら、採餌を始めました。その長~い足だからこそ、水の中にもチャプンと入れるのですね。これは、他のシギ、チドリたちよりも、餌を確保できる範囲が広くなるってことなので、かなり有利ですね。

セイタカシギ4
深い水中にも入れる、セイタカシギ(冬羽)

水に浮いている姿は、さながら「水上のバレリーナ」のよう?

セイタカシギ5
憂いを帯びた表情が、何とも麗しいですね。

しばらく水中で採餌した後、陸にあがってきました。

セイタカシギ6
ここのお魚は、お口に合いましたか?

セイタカシギは、しばらくの間、対岸を見つめていましたが、いきなり飛び立ちました!

セイタカシギ7
フワッと飛び立つ、セイタカシギ(冬羽)

「あー、行っちゃった・・・」と思い、セイタカシギが飛んで行った方向を観てみると、セイタカシギが2羽いて、もう1羽のセイタカシギを追い払おうとしていました。あれー、貴婦人が喧嘩?

優雅な姿とは裏腹に、ちょっと気の強い一面も見せてくれたセイタカシギさん、またお会いしましょう!チュ!

<余談>
埼玉から東京までは、そんなに時間もかからず行けるので、夏季に東京湾に行けば、繁殖中のセイタカシギに会えるのだと思います。けれども、人混苦手、渋滞嫌い、のあーちゃんは、休日にわざわざ東京まで行く気にならないのです・・・。
やはり、広々とした場所で、思いがけずバッタリ出会う!という方が、ワクワクして楽しいのです!
ということで、セイタカシギには、次は、いつ、どこで出会えるかな―。ワクワク!

セイタカシギの関連記事:
「新天地を求めて セイタカシギ(絶滅危惧種)」はこちら
「限界に挑戦 セイタカシギ(絶滅危惧種)」はこちら
「タコ(凧)はコリゴリ セイタカシギ(絶滅危惧種)」はこちら

<セイタカシギを脅かすもの>
湿地・干潟・湖沼・水田の減少:生息場所がなくなります。繁殖地、越冬地の両方の環境が整っている必要があります。

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プロフィール

あーちゃん

Author:あーちゃん
バードウォッチング(探鳥)を通して、自然保護(環境保護)の重要性を痛感。天然記念物(絶滅危惧種)の野鳥や個性豊かな鳥さんとの出会いを独自の目線で紹介していきます。

埼玉県在住。
家族:たーさん(旦那)、ふーちゃん(鳥)

あーちゃんは、専門家ではありません。したがって、このサイトの記載内容については、正しくない可能性がありますので、あしからず。また、写真の綺麗さを追求し、紹介するサイトではありませんので、ご注意を!

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