パイナップル畑に擬態? ムラサキサギ

野鳥の世界 ムラサキサギ

日本では、八重山諸島に周年生息するムラサキサギという、鳥さんがいます。サギの仲間の野鳥で、生息数は少ないそうです。

今回は、この美しい羽色をしたムラサキサギと、西表島で出会った際のお話です。

ムラサキサギは、周年観察できる野鳥なので、サギの仲間がいそうな場所へ行けば、会えるだろうと思っていました。ところが、行けども行けども、なかなか出会う機会がありませんでした。
マングローブ、水田、牧場、干潟などをめぐり、ダイサギチュウサギ、アオサギ、コサギアマサギクロサギなどには会えても、ムラサキサギは、1羽もいないのです・・・。

こうなったら、お得意のブラブラ作戦しかありません。当てもなく、車でノロノロ、ブラブラと進んで行くうちに、出会いがあったりするものです。今回のムラサキサギのケースもそうでした。

ムラサキサギは、何とパイナップル畑にいました!周囲にとてもよ馴染んでいて、驚きました!あのきれいな羽色も、保護色なのですね!動かないと、どこにいるのか分かりません。素晴らしい擬態効果です。

ムラサキサギ1
2010年5月 沖縄県西表島北部 ムラサキサギ

このムラサキサギは、警戒心が強いようで、すぐさまどこかへ隠れてしまいました。少し時間を空けて、再び戻って探してみると、いました!

ムラサキサギ2
冠羽があります。

ムラサキサギ3
くちばしが長~いです。

結局、西表島4日間の滞在期間中、ムラサキサギに出会えたのは、この時だけでした。その後、何度か同じ場所を訪れてみましたが、ムラサキサギは、いませんでした。本当に一期一会でした。

せっかくきれいな羽色をしているのに、もう少し姿を見せてもらいたかったなー。また、会えるかな―?チュ!

<余談>
ムラサキサギのような野鳥には、なかなか出会う機会がないので、ぜひとも一度は会ってみたい!と思っていました。ムラサキサギは、あまり開けた場所には現れない野鳥のようで、同じサギの仲間であっても、生息場所が一律ではないので、どこで出会えるか?は運次第のように思います。今回は、一度だけでも出会えたので、とても嬉しく思います!

宮古島で出会った、ムラサキサギの記事「美人が台無し? ムラサキサギ」はこちら

<ムラサキサギを脅かすもの>
河川・海岸・水田・湿地の減少:生息場所がなくなります。
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ジャンル : 趣味・実用

省エネハンター カンムリワシ(推定生息数約200羽)

野鳥の世界 カンムリワシ

目の前に獲物がやって来るまで、辛抱強く待ち続けるカンムリワシ(特別天然記念物)という鳥さんがいます。猛禽類の仲間で、日本では、石垣島と西表島にのみ生息する野鳥で、絶滅が危ぶまれています。

今回は、八重山諸島で出会った、稀少種のカンムリワシたちのお話です。

5月初旬は、カンムリワシが営巣中のため、あまり出会えないかも、と思っていたのですが、何度か姿を見せてもらうことができました。

ワシやタカなどの猛禽類は、勇ましく積極的に狩りをする、というイメージが強いですが、カンムリワシの狩りの方法は、違っていました。獲物が目の前にやって来るまで、ひたすら待ちの一手なのです。これは、無駄なエネルギーを消耗しない、という究極のハンティング方法?かもしれません。

カンムリワシ2
2010年5月 沖縄県西表島 北部
ひたすら獲物を待ち続ける、カンムリワシ

冠羽があるので、カンムリワシと呼ばれています。

カンムリワシ1
風で冠羽が少し立っている状態

西表島滞在中、カンムリワシが飛翔している姿より、この待ちの姿を見かける機会の方が、断然多い、ということに気づきました。

カンムリワシ3
お気に入りの場所で辛抱強く獲物を待つ、カンムリワシ

普段は、電柱に止まっているカンムリワシが多いそうですが、西表島滞在中、電柱に止まっている姿を目撃したのは、1回だけでした。しかも、午後7時。薄暗いため、今から狩りは無理でしょう・・・。


カンムリワシ4
薄暗い中、電柱にたたずむ、ちょっとおっとり気味?のカンムリワシ。

地面に降り立っているカンムリワシを観ることができました!ハンティングは成功でしょうか?

カンムリワシ5
このカンムリワシは、凛々しい顔をしています。

白っぽい幼鳥の姿も何度か見かける機会がありました。遠目からみると、オバケのQちゃんみたいでした。

カンムリワシ6
カンムリワシの幼鳥

石垣島のバンナ公園でも、獲物を待つ、カンムリワシに出会いました!

カンムリワシ7
2010年5月 沖縄県石垣島バンナ公園 カンムリワシ
この後、飛び去ってしまいました。

バンナ公園を散策後の帰り道、別の場所で、同じカンムリワシに出会いました。

カンムリワシ8
「また、会っちゃった!」

省エネハンターのカンムリワシさん、何はともあれ「辛抱が大事!」ですね、勉強になりました、チュ!

<余談>
カンムリワシは、食物連鎖の頂点に位置しており、ヘビ、トカゲ、カエル、カニなどを捕食しています。獲物がすぐ近くにやってくると、地面に降りてから襲いかかるそうなので、失敗する確率も高いそうです。

辛抱強く待ち続ける狩りが通用するのは、それだけ獲物が豊富、という証拠になります。冬でも獲物が動き回るには、温暖な気候、が絶対条件です。気象条件と豊かな生態系の両方を兼ね備えた西表島、石垣島でしか、カンムリワシは生存できない、ということになります。
環境の影響を受けやすいカンムリワシを保護するには、狩り場の保全と生態系の維持がとても重要ですね。

<カンムリワシを脅かすもの>
湿地・水田の減少:狩り場がなくなります。
森林の減少:営巣場所がなくなります。

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舞い上がり上手 ヒバリ

野鳥の世界 ヒバリ

春になると、オスはさえずりながら、上空高く舞い上がる、ヒバリという鳥さんがいます。冬は、開けた草原などにひっそりと生息しているため、見かける機会が少ないのですが、埼玉では周年観察できる野鳥です。しかし、草原や農耕地の減少により、ヒバリの生息数は減少傾向にあるそうです。

今回は、春の使者、ヒバリのお話です。

冬に、特定の場所で見かけるヒバリは、いつも2羽で一緒に行動していました。つがいでしょうか?

ヒバリ1
2010年2月 埼玉県とある里山付近 2羽で行動するヒバリ

ヒバリ2
もう1羽のヒバリ

ヒバリを正面から観ると、なかなか面白い顔で、何の鳥?と思ってしまいます。

ヒバリ3
ヒバリの正面

ヒバリには、冠羽があり、驚いた時などに、この冠羽が立ちます。

それにしても、ヒバリは、よくできた保護色なので、動かない限り、どこにいるか分かりません。ヒバリは、地上で営巣するため、絶対に目立ってはいけないのです。

ヒバリ4
周囲にうまく馴染む、ヒバリ

春になると、上空から、賑やかなヒバリ(オス)のさえずりが聴こえてきます。ヒバリ(オス)は、さえずるのも、上空へ舞い上がるのも、とにかく一生懸命に見えます。

ヒバリ5
2010年5月 渡良瀬遊水地 さえずりながら、上空へ舞い上がるヒバリ(オス)

多くの野鳥は、木の上などで、さえずって縄張り宣言をするのですが、ヒバリの縄張り宣言は、上空で!です。すごい体力ですね!

上空へ舞い上がる時も、地面に降りる時も、ほぼ真っすぐなので、なんだかヘリコプターの動きに似ています。スーッと上り、ストンと落ちる感じです。昔、このヒバリの上昇と下降の飛翔をよく観ていたのに、いつの間にか、目にする機会が減っていました。そのため、たまにヒバリの飛翔を観れると、とても嬉しく思います。「ここには、まだヒバリがいるんだ!」と。

舞い上がり上手のヒバリさん、住みづらいご時世ですが、今後も負けずに生き抜いてくださいね!チュ!

<余談>
子供の頃、春になると、上空で賑やかにさえずるヒバリの声を、ごく普通に聴くことができました。現在では、ある特定の場所でしか、このヒバリのさえずりの声を聴くことができません。

冬によく見かける2羽のヒバリの生息場所周辺には、カラスが非常に多く生息しています。もし、無事に地上で営巣できたとしても、このカラスたちの目をあざむき、子育てを続けられるかどうか?は非常に疑問に思います。数年前、ヒバリはもう少し多く生息していましたが、前回の冬に確認できたのは、たったの2羽でした。営巣がことごとく失敗しているとしたら、ヒバリの生息数は、どんどん減少傾向に・・・。
ヒバリたちの住みやすい環境を残さない限り、生息数は減る一方です。

<ヒバリを脅かすもの>
草原・河原・農耕地の減少:生息場所がなくなります。

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ただのジミー(地味ー)じゃないよ! ビンズイ

野鳥の世界 ビンズイ

色合いがとっても地味なので、冬にはさほど目立たないのですが、夏にはその美声で一躍注目を集めるビンズイという鳥さんがいます。埼玉県の自宅近辺では冬に出会う野鳥で、北海道や高原では夏にその美声を聴くことができます。

今回は、このビンズイのお話です。

冬のビンズイは、群れで草むらにいることが多い上、保護色なので目立ちません。
数年前に初めてビンズイと出会った際、あまりの地味さに思わず「ジミーさん」とあだ名をつけてしまいました!

ビンズイ1
2010年2月 埼玉県とある里山 よく出来た保護色のジミーさん、ビンズイ

ビンズイは、他の野鳥が苦手とする、枝の上を歩くこともできるそうです。

ビンズイ2
2010年2月 埼玉県とある里山 枝の上を歩けるビンズイ

ある夏の日の早朝、北海道知床のフレペの滝で、大変な美声が聴こえてきました。声の主をどうしても知りたくて、薄暗い中、いろいろ探した結果、主は何とあのジミーさんではありませんか!

ビンズイ3
2009年7月 北海道知床 きれいな声でさえずるビンズイ(オス)

「あのビンズイが、こんな美声の持ち主だったとは!しかも、木のてっぺんで堂々としている!」大変な驚きと新たな発見でした!

下の方で目立たないようジミー(地味ー)に過ごしている埼玉での冬の姿も、上の方で堂々と素晴らしい美声を披露してくれる北海道での夏の姿も、両方ともビンズイさん!ということを教えてくれてありがとう!チュ!

<余談>
日本は、縦長の国であり、四季があるので、同じ野鳥であっても、地域や季節により異なる側面を見せてくれるので、驚きと新たな発見が次々とあります。夏の北海道でビンズイのさえずりを初めて聴いた時、ビンズイの立ち位置は「ジミーさん 素敵な鳥さん」へ瞬時に変わりました!

ビンズイに似ている野鳥の関連記事「ジミー(地味)対決の行方は? タヒバリ」はこちら

<ビンズイを脅かすもの>
繁殖地、越冬地の環境破壊:生息地がなくなります。

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鳥類界の代表 カラス 第2話

野鳥の世界 カラス

「鳥類界の代表 カラス 第1話」の続きです。

冬場は、あーちゃん宅の野鳥のえさ台をめぐって、カラスとの熾烈な頭脳合戦?が繰り広げられていました。

一般的に、カラスが嫌がるものとは、軒下、狭い場所、新しい工作物、人間、と言われており、それらを踏まえた上で、えさ台を工夫していたので、カラス対策は万全!と思っていたのですが、勝率は低いものでした・・・。

カラス3
2010年4月 埼玉県 ハシブトガラス

ある朝、野鳥用のバードケーキを庭に設置していると、電線に止まっているカラスがこちらを見ていることに気づきました。カラスの方を見返すと、すぐにクルリとあーちゃんに背を向け、「おいら、そんなものに全く興味ないよー」といった、しぐさを見せました。
「そうだよなー、カラスは狭い軒下の工作物になんか、恐くて近づけないもんねー」と、自信満々に勝利を確信していたのですが、カラスは、「ここでバレないよう、あえて、興味のないフリをする」というお芝居をしていたのです!

後日、窓ガラスの向こう側で、バードケーキを悠々と奪い去るカラスを目撃した時は、「あっ-!やられたー!」と叫んでいました。本当は、バードケーキを食べたくて食べたくて仕方がなかったカラスのお芝居に、まんまと引っ掛かってしまったのです・・・。この時点で、カラス対策の一般論は、役に立たない!と判明しました。

カラス4
2010年5月 渡良瀬遊水地 ハシボソガラス

その後も、カラスとの格闘は続き、カラスに負けるたびに、えさ台をバージョンアップし続け、前回の冬はバージョン10ぐらいになったでしょうか。
「あーちゃんのよきライバルはカラス!」とか、「またカラスに負けたの?」とか、ニヤニヤして、たーさんは言うのですが、鳥類界の代表カラスに負けたとなると、人間界の代表?としては、メンツ丸つぶれなので、大まじめでえさ台バージョンアップに励む日々が続いていました。

次の冬は、さらにえさ台をバージョンアップして、カラスに挑みます!負けないぞ!チュ!

カラスの代わりにあーちゃんがバードケーキ盗っ人犯に仕立て上げられた記事「鳥界のジャイアン ヒヨドリ」はこちら
(前回の冬のえさ台最終形の写真も掲載してあります。)

<余談>
カラスは夜も目が見えるようで、夜間もえさ台を来襲する時期があり、大変驚かされたことがあります。カラスは、いつが狙い目か?をちゃんと知っており、常に人を監視しているように思います。逆に見返したり、双眼鏡で覗いたり、写真を撮ろうとすると、嫌がって逃げていくカラスが多いです。
カラスは、人の視線を読み取る名人でもあるそうなので、人が野鳥の巣を熱心に観察していると、そのせいで巣のありかをカラスに知らせてしまい、卵やヒナを捕食されるケースがあるそうです。近くにカラスがいる場合は、行動や視線に気をつける必要がありますね。

カラス5
2010年4月 埼玉県 隠れて写真を撮っても「いやだー!」と逃げ去るハシブトガラス

自販機のそばに落ちているコインを拾い、ハトの餌を買うカラスの話や、道具を使うカラスの話、などカラスの頭の良さを証明する話は、たくさんあります。最近、佐渡で営巣中のトキの卵をカラスが食べた、というニュースが流れましたが、人間の保護下で暮らしてきたトキと、天才野生児のカラスとでは、全く勝負にならないでしょう。そして、そのカラスの最大の敵は、やはり人間でしょう。

増えすぎたカラスを捕獲してやっつけるのではなく、賢いカラスが増えないよう、ゴミ問題などに事前に対処する方が、より人間が優れている、という証拠になるのではないでしょうか?
本来であれば、カラスのように賢い生き物は、イルカやチンパンジーと同様、もっと親しまれてもよいはずですね。
実際にカラスとやりあった経験上、彼らの頭の良さは、あーちゃん以上?でした・・・。

カラス対策のえさ台の関連記事:
2011年のえさ台の記事「野鳥たちに好評?のえさ台 第1話」はこちら

カラスの関連記事:
「夏の食べ放題! カラス」はこちら

<カラスを脅かすもの>
人による捕獲:増えすぎたカラスを捕獲しているそうです。

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プロフィール

あーちゃん

Author:あーちゃん
バードウォッチング(探鳥)を通して、自然保護(環境保護)の重要性を痛感。天然記念物(絶滅危惧種)の野鳥や個性豊かな鳥さんとの出会いを独自の目線で紹介していきます。

埼玉県在住。
家族:たーさん(旦那)、ふーちゃん(鳥)

あーちゃんは、専門家ではありません。したがって、このサイトの記載内容については、正しくない可能性がありますので、あしからず。また、写真の綺麗さを追求し、紹介するサイトではありませんので、ご注意を!

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