弱肉強食 オオタカ(準絶滅危惧種)

野鳥の世界 オオタカ

弱き者は肉と化し、強き者はそれを食らう。今回は、オオタカの食事シーンを目撃しましたので、その紹介です。

とある湖の岸辺で、オオタカがハンティングに成功しました。このオオタカは、水の中に獲物を沈め、その上に乗っかっています。

オオタカ3
2014年11月 埼玉県とある湖の岸辺 オオタカ

今回の獲物は・・・カラスです。カラスの尾だけが水面に見えています。

オオタカ4
獲物はカラス!

オオタカの背中の色味が暗青灰色の場合はオス、褐色の場合はメスです。このオオタカは、褐色っぽいので、メスだと思われます。

メスの方がオスより、やや大きいのですが、自分の体とほぼ同サイズの獲物を捕えるには、ハンティング能力が高くないとできません。しかも、相手は知能の高いカラスです。さすが、オオタカ!と言わざるをえません。

オオタカ5
威厳に満ちた表情のオオタカ(メス)

偶然にも、オオタカとの距離が約15メートルほどしかなかったため、警戒してか、オオタカは、なかなか獲物を食べようとはしませんでした。

オオタカ6
警戒中?のオオタカ

オオタカ7
こちらをぐっと睨みつけている?

あーちゃんが、このシーンを目撃したのは、夕方の4時前。日暮れが迫っているので、さっさと食べてしまわないといけません。
ということで、ついに、オオタカがカラスを食べ始めました。

オオタカ8
カラスを食べ始めるオオタカ

いったん、食べ始めると、ものすごい勢いで、次から次へと肉をついばんでいます。

オオタカ9
鋭いくちばしで、次々と肉をちぎっては食べるオオタカ

オオタカの食事シーンを観ていると、弱肉強食の現実を、まざまざと見せつけられた気がしました。さっきまで、このカラスは生きていたのに、今はただの肉と化してしまった・・・と。

けれども、強者のはずのオオタカにも、獲物を横取りされるといった困難が待ち受けます。横取りする泥棒は、ノスリ・キツネ・タヌキなどです。
オオタカでさえも、自然界で生きていくというのは、本当に大変なことなのですね。

観察できる機会が少ない食事シーンを見せてくれてありがとう。獲物を横取りされないよう、気をつけてくださいね、オオタカさん!チュ!

<余談>
カラスについては、興味深いエピソードがあります。以前、こんな光景を目撃しました。
オオタカがカラスを捕え、食べ始めると、仲間のカラスが周囲に集まってきました。カラスは、仲間が大変な目にあっていると、助けたりすることもあるそうなので、「心配して様子を見に来たのかな?」と思いきや・・・実は、オオタカの食べ残しを狙っていたのでした。
つまり、カラスにとっては、「昨日の友は、今日の飯!」になるのです。
カラスは掃除屋とも言われますが、この変わり身の早さ!には、ただただ驚かされるばかりでした。

オオタカの関連記事「貫禄満点 オオタカ(準絶滅危惧種)」はこちら

<オオタカを脅かすもの>
里山(雑木林)の減少:生息地が少なくなっているようです。

テーマ : 散策・自然観察
ジャンル : 趣味・実用

田んぼでリラックス オオヒシクイ(準絶滅危惧種)

野鳥の世界 オオヒシクイ

体がでっぷりと大きく、どこかほのぼのとした雰囲気のある、オオヒシクイという鳥さんがいます。ガンの仲間の野鳥で、冬季に本州で観察することができるようですが、飛来地は局地的で、出会う機会はあまりありません。

今回は、このオオヒシクイのお話です。

野鳥の中には、狩猟鳥に指定されたり、生息地の環境を破壊されたりと、絶滅の危機に追いやられる鳥さんたちが少なくありません。オオヒシクイも、そんな野鳥たちと同じく、悲しい歴史を持っており、現在では、環境省のレッドリストで準絶滅危惧種に指定され、国の天然記念物になるほど、希少な鳥さんとなってしまいました。

そんなオオヒシクイが、関東で唯一飛来する場所があるということで、行ってみることに。さて、オオヒシクイ達に出会えるでしょうか?

そこは、茨城県の霞ヶ浦付近にある稲波干拓地という場所で、オオヒシクイの越冬地になっているそうです。現地に到着してみると、一面の田んぼが広がっていました。運がよければ、この田んぼのどこかに、オオヒシクイたちがいるはず。

茨城県1
2014年11月 茨城県 稲波干拓地 一面の田んぼ

オオヒシクイは大変警戒心が強いそうなので、驚かさないよう、川沿いの堤防から田んぼを眺めて探すことにしました。約20分ほど堤防の上を歩いてみたのですが、草がボウボウに伸びており、前に進めなくなってしまいました・・・。
仕方なく、田んぼ脇の道路に下りて、道沿いを歩いて探すことに。

しばらく歩いていくと、「あれじゃない?」と、たーさんが、田んぼの一角を指さしています。確かに、黒っぽい点々が見えています。

オオヒシクイ1
田んぼに黒い点々が

確認してみると・・・オオヒシクイです。この田んぼに、居てくれました!

オオヒシクイ2
オオヒシクイ

オオヒシクイの体長は約80cm、体重は約5kgとかなりのビッグサイズです。ヒシクイと似ていますが、オオヒシクイの方が、くちばしが長いです。

オオヒシクイ3
オオヒシクイは体が大きく、くちばしが長め

オオヒシクイは水草のヒシの実が好物のため、それが名前の由来となっていますが、この田んぼでは、落ち穂を食べていたようです。この地域では、オオヒシクイをとても大切にしており、水田の保全をおこなっているそうです。
立て看板にオオヒシクイについての説明が載っていたので、パシャリ。

オオヒシクイ4
稲波干拓地に飛来するオオヒシクイの説明
写真をクリックすると拡大します。

むやみに人が田んぼに立ち入らないことを知っているせいか、オオヒシクイたちは、羽づくろいをしたり、眠ったりして、のんびりとくつろいでいました。

オオヒシクイ5
くつろいでいる様子のオオヒシクイたち

くちばしの先のオレンジ色が小さくて薄いオオヒシクイを発見。おそらく、オオヒシクイの幼鳥と思われます。この2羽は親子?

オオヒシクイ6
オオヒシクイの親子?(左:幼鳥、右:成鳥)

幼鳥は羽をブルブルさせたり、

オオヒシクイ7
羽をブルブルさせる幼鳥(左)

しゃがみ込んだりしていました。親鳥?が近くにいるので、安心しきっている様子です。

オオヒシクイ8
しゃがみ込む幼鳥(左)

今年生まれの幼鳥も、はるばるシベリア東部から飛来したのですね。本当によく頑張りました!

このオオヒシクイたちの光景は、本当にのどかでした。昔は、多くの場所で、このような光景が広がっていたのでしょうね。今となっては、一部の地域でしか目にすることができないというのは、本当に残念なことです。

観察中は、逃げずに姿を見せてくれてありがとう。無事にこの地で越冬して、生き延びてくださいね、オオヒシクイさんたち!チュ!

<余談>
靴下までびしょ濡れになりながらも、無理に堤防の上を歩き、これ以上進めない、というところで堤防を下りて、田んぼ脇の道路沿いを進み、オオヒシクイを発見した場所で観察していたのですが、「堤防の上から観察してくださいね。」と、見回りの方が言われていました。
ということは、最初から、歩きやすい道路を進み、オオヒシクイがいたら堤防に上る、という順番が正しかったようです。
何はともあれ、オオヒシクイを驚かさないよう、観察時は細心の注意が必要ということですね。

<オオヒシクイを脅かすもの>
湖沼・水田・湿地の減少:生息場所がなくなります。繁殖地、越冬地の両方の環境が整っている必要があります。

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秋の隠れ家 ノゴマ

野鳥の世界 ノゴマ

秋、越冬のため、南へ渡るノゴマ。今回は、渡り途中に埼玉で姿を見せてくれたノゴマのお話です。

夏季は、主に北海道の草原など見晴らしのよい場所で、元気にさえずるノゴマのオスですが、春・秋の渡り途中では、藪の中に隠れていることが多いため、なかなか観察できる機会がありません。

ここ数年、秋になると、近所の草むらに渡り途中のノゴマが立ち寄っているのは知っていたのですが、姿を見かけることはありませんでした。
今度こそ!と何度か草むらに足を運び、この秋、ついにノゴマのオスが姿を見せてくれました!

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2014年10月 埼玉県 とある草むら ノゴマ(オス)

ノゴマは夏も冬も羽色に変化がないため、オスの赤色模様が健在なのを観ると、「これぞ、ノゴマ!」と嬉しくなります。

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喉の赤い模様はノゴマ(オス)の目印!

このノゴマのオスは非常に用心深く、頻繁に低木の茂みに入り込んでいました。

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秋の隠れ家は低木の茂みの中!

食べ物を探して、茂みの近くを行ったり来たりと、ピョンピョン歩き回っています。

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「食べ物はどこかな?」

この渡り途中のノゴマは、同じ場所に数日間滞在しており、4日後に再会できました!

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また会えたね!この後、どこまで行くのかな?

それ以降は、このノゴマを見かけることはなかったので、すぐに旅立ってしまったようです。越冬地は東南アジアですが、一部のノゴマは南西諸島でも越冬するそうです。さて、このノゴマは、どこで越冬するのでしょうか。

ほんのひとときですが、秋に姿を見せてくれてありがとう。無事、越冬地までたどり着いてくださいね、ノゴマさん!チュ!

<余談>
ウォーキング途中、ノゴマが立ち寄る草むらを、何度チェックしたことか・・・。何十回、何百回?それでも、姿を見せてもらうことは、本当に難しかったです。
この秋、あの赤い模様を近所で目にした時、「本当にノゴマがいる!」と感激しました。今後も、渡り途中に立ち寄ってもらえるよう、温かく見守っていきたいと思います。

ノゴマの関連記事「小さくても元気いっぱい ノゴマ」はこちら

<ノゴマを脅かすもの>
草原・灌木林の減少:生息場所がなくなります。繁殖地、越冬地の両方の環境が整っている必要があります。

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プロフィール

あーちゃん

Author:あーちゃん
バードウォッチング(探鳥)を通して、自然保護(環境保護)の重要性を痛感。天然記念物(絶滅危惧種)の野鳥や個性豊かな鳥さんとの出会いを独自の目線で紹介していきます。
埼玉県在住。
家族:たーさん(旦那)、レオさん(犬)、フーさん(鳥)
あーちゃんは、専門家ではありません。したがって、このサイトの記載内容については、正しくない可能性がありますので、あしからず。また、写真の綺麗さを追求し、紹介するサイトではありませんので、ご注意を!

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